DVD+/Rドライブって出た頃と比べると随分と安くなってきたもんです。私が2.4倍速の+RWドライブを買った頃(H14年夏頃)はATAPI内蔵モデルが4万円くらいしていたものですが、最近(H16.5月現在)は10000円 余りで買えるんですねぇ。
で、ウチにはその古いATAPI内蔵型のDVD+RWドライブ(アイオーデータの DVDRW-AB4.7P2)が1台あるわけですが、諸事情により、外付けドライブが必要になりました。改めて外付けのドライブを買うのが簡単ですが、ウチではDVD+Rの使用頻度は低いので、なるべくお金をかけずに今あるドライブを外付けに改造することにしました。最近のドライブは8倍速とか速度もアップしていますが、自分は月に1枚焼く程度の頻度でしか使わないので2.4倍でも十分。
そのためにゲットしたのが今回の玄人志向の「USB2.0−DAT」。PCショップで約3000円でした。玄人志向のIEEE1394端子に変換する基板は約4000円で売ってましたが、IEEE1394の転送速度はUSB2.0とほとんど同じだし、USB2.0の基板のほうが安いし、ケーブルも入手しやすいし(100円ショップで売っている)、なんとなく将来性はUSB2.0のほうが有望そうなのでこっちをチョイスしました。IEEE1394は、あの小さなコネクタがすぐにブッ壊れそうで、どうも好きになれません。
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箱の能書きを見ると、「3.5インチIDEハードディスクをUSB2.0に変換する基板」だとか。昔はこういうキワモノは地方のPCショップでは手に入りにくかったのですが、玄人志向のおかげで普通の大型家電店でも手に入るようになりました。良い時代になったもんです。 DVD+RWドライブで使えるのかどうか分かりませんでしたが、まぁなんとかなるでしょ! |
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変換基板ですが、割とコンパクトサイズですね。IDE→USB2.0をワンチップで変換しているのでしょう。基板上には、IDEコネクタの他、電源(+5V)入力と電源LED用のピンとアクセスLED用のピンが立っています。 |
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裏側はこうなってます。USB端子が立っているだけです。キットにスペーサーは付いていませんので、パーツ屋で購入して取り付けました。 |
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USBコネクタは基板から16mmほど突出していますので、スペーサーは15mmのものを付けてます。 |
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ウチで余っていたロジテックの5インチ外付けATAPI用ケースを使います。元々 LCW-PD648/PIという型番で、TEACのCDーR/PDドライブが入っていたものです。インターフェイスはATAPIで、ノート用のPCカードが添付されていました。 買ったのは99年頃で、まだUSBは転送速度が12Mbpsと遅い上に、BurnProofやJustLinkといったバッファーアンダーラン防止機構も無かったため、転送速度にシビアなCD−Rドライブを使うためにはPCカード経由でSCSIやATAPIのドライブを繋ぐ方法が一般的でした。今ではすっかりUSBやIEEE1394に取って代わられてしまいましたけど。 ちなみに入っていたTEACのCD−R/PDドライブは親のPCに内蔵させてしまいました。一時PS2Linuxの外付けドライブのケースとして使っていましたが、その後外してしまいました。よってガワだけ余っていたというわけです。 |
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背面は至ってシンプル。電源スイッチとクーリングファンの吹き出し口、IDEコネクタがついているだけです。 ケースには4cmのクーリングファンが内蔵されていますが、回すとかなり五月蠅いです。とはいえRドライブのレーザーは高温になると不安定になるらしいので、多少ううるさいくらいのほうが安心といえば安心。静音化するのなら、吹き出し口を丸く大きくブチ抜いて、空気抵抗の少ない金網を付けて、ファンに抵抗噛ませて回転数を少し落としてやれば良いと思いますが、このケースって1mm厚の硬い鉄板なので加工がエラく大変です。たまにしか使わないこともあり、無闇に静音化せずにそのままにしています。 CD−ROMドライブのケースなんかだと、ファン無しのものもありますが、Rドライブを内蔵させるのであれば、ファン付きにしたほうが安心でしょう。 |
コネクタは40pのハーフピッチアンフェノールですが、40pのIDE信号をそのままコネクタ変換しただけのものです。これにPCカードを繋いでノートPCで使うようになってました。 ちなみにアイオーデータでは「iConect」という独自規格っぽいシリーズを展開していますが、アレも単なる外付けのIDE規格みたいです。多分コネクタも同じだと思います。ピンアサインまで同じかどうかは分かりませんが。 |
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玄人志向の変換基板に合わせて穴空け加工しました。位置決めの際には、ドライブのATAPIコネクタと、変換基板のATAPIコネクタが平行になるようにします。でないとIDEケーブルにねじれが生じてしまいます。 ケースは鉄板なのでかなり硬いです。元々空いていたIDEコネクタの穴をドリルと棒ヤスリでゴリゴリ広げて行きましたが、硬いのでそれなりの気合いが必要です。ハンドニブラがあればラクなんですけどね。ネジ穴は電動ドリルを使えば楽勝。 IDEコネクタの余計な穴を空けたままにしておくと空冷性能が落ちるので塞いだ方がいいと思います。1mm厚の適当なアルミ片を裏からホットボンドで貼り付けました。 ちなみに加工時には鉄の切りクズが出るので、全ての部品を取り外し、加工終は掃除機で念入りに鉄粉の除去を行いました。鉄粉が回路に入り込むと故障や誤動作の原因になってしまいます。 |
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ケースの加工が完了したので、ドライブと基板を組み込みました。ちなみに電源基板はもともとこのケースに入っていたものですが、とりあえず消費電力的には問題ないみたいです。 |
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こんな感じで固定しています。付属のIDEケーブルは長さが余るので、こんな感じに折り曲げてます。 |
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めでたく背面の端子がIDEからUSB2.0に変わりました。多少不格好ですが、背面なので気にしなければOKでしょう。 |
総評 てなわけで、作業時間40分、制作費3500円程度で手持ちのATAPI内蔵型DVD+Rドライブが外付けUSB2.0化されました。とりあえずこれをジャンクマザーPC2号機に繋いでみましたが、アレの内蔵USBポートはUSB2.0非対応らしく、DVDがコマこま落ちしまくりで、とてもRの焼き込みが出来る状態ではありませんでした。どうやらマザーに載っているチップセットが対応していても、USBコントローラが対応してないみたいです。それにしてもUSB1.0って遅いですねぇ。考えてみれば10baseのLANとほとんど同じ速度です。そりゃ遅いわけだ。
仕方ないので、玄人志向のUSB2.0カードを買ってきました。カードバス対応のPCカードで、お値段は2400円程度と比較的安価。
玄人志向ブランドは他のメーカーの同等品と比べてお値段が安いぶん、サポートは期待できません。とはいえ、ほとんどの商品が海外のメーカーから買い付けてパッケージングしているだけのものなので、最新ドライバは開発元から入手できたりします。ドライバ探しが苦痛でない人にはこれで十分。
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これを経由して繋いだところ、DVDがコマ落ちなく再生できて実にイイ感じ。焼き込みも完璧でした。USB2.0の速度は480Mbpsだそうで、インターフェイスの速度としてはHDDの規格のATA66とほぼ同等です。たとえば、80分のCDが700MBytes=5600Mbitsだから、5600/480=11.666秒で転送が終わる計算です。理論上は4.2GBのDVDはたったの70秒で転送完了。とはいえ、この速度で転送するためには411倍速のCD-ROMドライブ(ありえない)が必要になるわけで、実効速度は頑張ってもこの1/10程度ですが、USB2.0侮り難し!です。外付け光学デバイスのインターフェイスの速度としては、必要にして十分と思います
ちなみにこのカードはUSB2.0が2ポートです。真ん中に見える穴はACアダプタが刺さるようになっているようです(ACアダプタは添付されていません)。それなりの電力を要求するUSBデバイスを繋ぐ時に使えるようで。
これで、新しいDVD+R/-Rドライブを買わなくて済みました。USBなので繋ぎ替えも簡単だし、買い換えにしても中身だけ買えば済むので経済的で、将来性もバッチリです。しばらくこれを使い続けることにします。
USB2.0のPCカードも買ってしまったので、トータルの費用は5500円くらいかかってしまいましたが、新規に外付けドライブを買うよりは安いのでヨシとしましょう。
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