にがAV

〜ドリキャスをバラしてみよう〜


 SEGA Dreamcast

ふと行きつけのリサイクルショップへ逝った際、こんなのを見かけました。お値段なんと5980円。これは破格です。ネットオークションでも中古の動作品は1万円程度で取引されていますからね。一応動くようなことが書いてあったのでたぶん大丈夫だと思って速攻で捕獲。とりあえずゲームで遊ぶつもりは無かったのですが、最近はドリキャスでmp3再生したり、エミュレーターを動かしたり、アジア方面の動きも活発ですし、一台入手しておけば結構遊べそうです。

今回入手したのは初期モデル? のようです。型番はHKT-3000。「サービスマン以外の方は、ネジを外さないでください」とか抜かしてやがりますが、外さないでとか言われると余計外したくなるのが人情ってやつです。余計解剖してみたくなってきました(笑)。

背面端子群。ドリキャスってモデムが標準実装なんですね。私は使う予定はありませんが。っていうか、元々「ドリームパスポート」なる通信用ソフトが添付されているらしいのですが、この中古品は本体、コントローラ、ケーブルのみだったのでそんなものはありませんでした。まぁ、ネットはパソコンでできますし、通信ゲームもやるつもりはないので宝の持ち腐れってやつですかね。でもこんなものを付けたら製造コストが上がるだろうに…。標準装備にしたことでメーカーがどれだけの利益を得られたかが疑問です。逆に損していたりして…。

で、そのモデムは着脱可能でした。こんなユニットになっています。

取り外した本体側はこうなっていました。拡張ポートのようですが、モデム以外に何か付けられるものがあるのだろうか…。(追記)標準装備のモデム以外に56kbpsのモデムや、ブロードバンドアダプタというLANアダプタがあるようですが、なぜか一般に売られていないようです。コレを利用することで、DCのソフトの吸い出しも高速にできるという噂もありますが…。

ちなみにドリキャスはWindows CEベースで動いているらしく、しっかり本体にもロゴが入っていました。

このOSのお陰で、BootCD等を利用したアマチュア作品がネットで出回るようになったのかな?


解剖!

ということで、当サイトお約束の解剖です。やはりメカは中身を見てナンボの世界です。プレステのようにザコな設計だとガッカリですが、セガサターンはなかなか良い設計でした。果たしてドリキャスはどうかな?

本体右側にはクーリングファンが実装されていました。アルミダイキャストで少しはお金がかかっていそうです。何故アルミダイキャストかというと理由は後で分かります。

このファンは径が小さいので五月蠅いんですよねぇ。ヘタするとウチの省スペースPCより五月蠅いですよ、これは。

電源ですが、このようなスイッチング電源でした。

3系統3出力。3.3V, 5V, 12Vでした。

電源スイッチですが、セガサターン同様にAC100Vでの on/off ができるようになっています。

プレステはなぜかDCレベルで on/offするようになっており、ACプラグを繋いでおくだけで電源が劣化する設計でしたが、これなら大丈夫でしょう。

肝心要のピックアップユニットです。これの耐久性がゲーム機そのもののの耐久性と言っても過言ではありません。

レールはステンレス製です。プレステよりはまともな設計ですね。ですが、レールと接触する方は樹脂製でした。とはいえ固そうな樹脂なのでしばらくは大丈夫でしょう。

まぁまぁといったところでしょうか。

レーザーダイオードはレーザー出力部と受光部が別々になっています。一方が直接光、もう一方がプリズムによる反射光です。

少なくともプレステのザコなピックアップよりは優秀な設計のようです。

ピックアップとシールド版を外すとメインボードが現れました。ヒートパイプが印象的ですね。2つの発熱が大きなチップがあるようで、ここからクーリングファンまでパイプが渡っています。これで熱をファンへ誘導して冷却するというシステムのようです。熱伝導の効率を考えた結果、ファンのベースがアルミダイキャストなのだと思います。

基板のリビジョンはVA0のようです。型番から察するに、初期リビジョン?かと思われますが…。KATANAとは何のコードネームなのだろう…。(追記)これはドリキャスの開発コードらしいです。ドリームキャストという商品名が決定する前はこのコードネームで呼ばれていたそうで。

ヒートパイプはこんな感じで、ヒートシンクへ繋がっています。左側にはヒートパイプに何かのセンサーが繋がっているようです。温度センサーかな?

で、動作させてみましたが、少なくともCD−Rで焼いたBootCDや、スーファミエミュレータ、ビデオCDソフトなどは問題なく動作しました。ドリキャス特有のGD-ROMは買ってないので動くかどうか分かりませんが、とりあえず大丈夫だと思います。ていうか、結構ドリキャスのゲームって値段が高いんですよね。私は実はあまりゲームはやらない人(ゲームマシンは多数所有してますが)なので買ってまでやるかと言われると…。

それにしてもこれらネットで手に入るソフト群、非常に面白いです。ネットでダウンロードしたソフトが動くコンシューマーゲーム機なんてドリキャスくらいのものじゃないでしょうか。今や、ビデオCDもmp3もエミュレータも動く時代になっています。恐ろしい時代だ(笑)。アジア方面の動きも活発化しており、今後も非常に楽しみなゲーム機ですねぇ。PS2なんか買っている場合じゃないぞ!


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