SONY PlayStation 「PSone」 2号機
今回も某オークションで落札。元箱、ACアダプタ、コントローラ、取り説付きで4200円でした。前回の本体のみ3900円と比べると付属品が有る分お得な印象です。とはいえ、元々新品でも12800円程度の物ですから、ブッ壊れているものがこの値段と考えると激安というわけでもなんでもありません。単に動くプレイステーションが欲しいのだったら普通に新品なり中古なりを買った方がいいでしょう。まぁ私は直すことが目的な人なのでこんな値段でも買っちゃう訳です。バカですねぇ(病識あり)。
オークション条件では、改造失敗で起動せず、とのこと。今回もカスタムチップが壊れていないことを祈りつつ落札。
付属の専用ACアダプタですが、どうやらスイッチング電源のようです。出力はスイッチング電源らしく2Aもあります。1号機で代用品として使っていたACアダプタ(トランス式)は600mAですので、大分出力が違います。とはいえ600mAでも全然問題なく動いていましたが。 ひょっとすると、この2Aという数字は、外付けのLCDモニターに電源を供給することを想定しての電源容量なのかも知れません。 |
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PSone用のコントローラですが、基本的には従来品のコントローラと同じです。違う点といえば、コネクタが丸っこいデザインに変更されたのと、色が白くなったという程度でしょうか。PS2のDual shock2のようにボタンを押す強さを認識できるというわけではなさそうです。 |
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1号機では剥がされていたシールが残っていました。とはいえ、一度剥がされた形跡を認め、「開封済」の文字が浮き上がってしまっています。まぁ改造失敗ジャンクですから当たり前ですが。 |
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このように書いてやがらっしゃいます。「絶対に(しかも読み仮名付き)」だとぉ? 余計はがしたくなるじゃないか!(何故か怒り口調)。ていうか、「はがさなければ」良いんですか? そうですか、分かりました、剥がしませんよ、「絶対に」(ムキになっている)。 |
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ということで「はがさないで」分解することに決定。そうです、穴をあければ剥がさなくても分解できますからね。ソニー様は剥がすなとは言っていても穴を開けるなとは言ってませんし、分解するなとも言ってませんからね(屁理屈)。これで満足ですか? とはいえ、剥がれていようがいまいが、私はメーカーに修理に出す気なんて全くないですけどね。直らなかったとしても、ジャンクもう一台買って直した方が安いもんね。PSoneのジャンクなんて、待っていれば必ず出てきますし。 |
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トップカバーを取り外して内部とご対面。この場所にMODチップを載せた形跡を認めました。前オーナーが張り付けたものでしょう。チップは取り外されていましたけど。まぁ、MODチップなんていくらでも自作できるので取り外されていたとしても全然悔しくありませんが。 |
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てなわけで、いつものように改造ポイントを重点的に調べます。まずはいつものチップヒューズなどを調べてみましたが切れている様子はありませんでした。そこでMODチップ取り付けの際に加工するポイントを中心に観察したところ、どうやらこのチップ抵抗が破損しているようです。写真ではわかりにくいですが、チップ抵抗の端子が剥がれてしまっています。この端子だけ半田の輝きが無いことが分かるでしょうか? おそらくワイヤーを半田付けした跡に、引っ張って剥がしてしまったのだと推測されます。両隣の抵抗も同じ抵抗なので、テスターで抵抗値を測定したところ明らかに真ん中の抵抗だけ異様に値が高いです。よって犯人はこいつと断定。じっちゃんのナニかけて。 ちなみに入手時はこのチップ抵抗が半田のヤニに埋もれており、実に肉眼的には観察しにくい状態でした。フラックスリムーバーを使って洗浄したところこのように明らかになりました。なかなかよさげなアイテムです>フラックスリムーバー。 |
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てなわけで、このチップ抵抗を取り外しました。220と表記されているので22Ωです。一応テスターで導通確認してみましたがやっぱり逝かれています。 リードタイプの抵抗を使って修復しても良いのですが、手持ちに近似した値の抵抗が無かったのと、たまたまジャンク基板に27Ω(270と表記)の抵抗が張り付いていたのでこれで代用することにしました。私はディレクTVチューナーのジャンク基板(1枚100円)を2枚持っているのですが、こういうチップ部品の補修に結構使えています。チップコンデンサとかも山ほど張り付いていますし。 動作確認では問題なくゲームを起動できました。 |
修復完了し、ネジを元に戻しました。こんなんなりました(爆)。仮に、開封済みの文字が浮き出ていなかったらソニー様は修理してくれるのでしょうか(笑)。 いえ、メーカー修理には「頼まれても出しません」けどね(爆)。 |
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ちなみに取り説によると、本体の消費電力は9Wだそうです。電源電圧が7.5Vですから、電流は9/7.5=1.2Aもあることになってしまいます。本当かなぁ…。定格600mAのACアダプタでも全然問題なく動いていたんですが…。 私は電子屋さんじゃないので詳しいことは知らないんですが、定格の表記ってそんなもんなのでしょうか。 ちなみにPS2は50W、ドリキャスは22Wとなっています。PS2の50Wってのも凄い熱量ですねぇ。試しに点灯している60Wの白熱灯を触ってみるとかなりの熱であることが分かると思います。ハッキリ言ってやけどしますが。 ま、それに比べるとPSoneの9Wなんて可愛い方なんでしょうかね。バッテリで駆動もできそうだし。1.2Aの定格動作ならば、1200mAhのバッテリを使えば1時間プレイ可能というわけです。7.5VのRC用NiCd電池が使えそうです。 |
総評 というわけで、今回もちょっとした基板の手直しにより完全動作品のPSoneを手に入れることが出来ました。付属品もキチンと付いていますし、お値段考えるとやっぱりお得だったんじゃないかと思います。PSoneも動作品が2台となりましたので、一旦手を引こうと思います。よっぽど安い物を見つけたらまた病気が始まってしまうかも知れません(笑)。
最終入手費用は4200円+送料手数料云々=5500円程度でした。動作品の値段としてなら相場より大分安いので一応成功ですかね。問題は使うアテが無いことですが(爆)。何しろウチには完璧動作品だけでもPS従来機(非PSone)が3台、PS2が2台ありますからねぇ。全部ジャンク修理機ですが。
ところで、PSoneって現時点ではプロアクションリプレイが刺さらないんですよねぇ。いつもこいつに頼っている私としては実に寂しいところです。香港の技術屋あたりが、PSoneに内蔵させるタイプのPARを開発してくれることを期待しておきましょう。内蔵タイプのVCDデコーダーは既に開発されているようですし、PARは時間の問題じゃないかと。ていうか、知らないだけで、既にあるのかも知れません。
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