ＲＯＭファイルをＭＳＸ実機で！ＲＯＭファイルをＭＳＸ実機で！インターネットには、様々な物が落ちています。過去にはゲームソフトからデータを吸い出したROMファイルなども落ちていました。今でも落ちているかどうかは知りませんが、その多くはＭＳＸエミュレーターで動作させることを前提に流出したもののようです。これらはＭＳＸ実機でもハードウエア要件さえ満たせば動作させることができます。時代も時代なので、「オリジナルからデータをバックアップして遊ぶ」という前提での話になりますが、MSX実機でデータを吸い出したり、動作させるためのソフトを集めてみました。
ＲＯＭカートリッジのソフトで使われるROMは、32kバイトまでの「標準ＲＯＭ」と、48kバイト以上の「メガＲＯＭ」の２種類に大別されます。ここでいう「メガ」とはメガビット(Mb)のことで、1Mb=128kバイト(kB)です。ＭＳＸの規格ではＲＯＭソフトには最大32kBのメモリ空間しか与えられないため、メガROMでは容量を8kBや16kBの”バンク”で区切り、32kBのメモリ空間に現れる内容をバンク単位で切り替えることで容量を拡張しています。このバンク切り替えの仕組みをワンチップで実現したLSIがLZ93A13に代表される「メガROMコントローラ」です。なお、48kBや64kBのROMは1Mビット未満なのでメガROMでないように見えますが、バンク切り替えが必要なのでメガROMの扱いになります。
メガＲＯＭには、大きく分けて「コナミ形式」、「コナミＳＣＣ形式」、「アスキー８ｋバンク」、「アスキー１６ｋバンク」という４種類があります。コナミのものは全て８ｋバンクです。他にR-TYPEのように特殊なメガROMコントローラを使ったものもあります。それぞれハードウエア的な違いにより、バンクのサイズやバンクレジスタの存在するアドレス、バンクレジスタの初期値などが異なります。
MSX実機でROMファイルを扱うためには、ROMの種類により、アプリケーションを使い分ける必要があります。標準ＲＯＭならMSX-DOSの動作する環境さえあれば本体メモリにロードして遊ぶことができます。下の「NSTOOL」がセーブ機能まで付いていてお勧めですが、セーブ機能のためにはマッパーメモリが256kB必要です。単にロードして遊ぶだけなら旧版のNSTOOLやNGLOADも使えます。
メガＲＯＭの場合、「ＭＥＧＡＭＵ」が使えますが、今となっては希少なターボＲ専用で、内蔵メモリーの容量が十分に必要です。外付けメモリは使用不可なので、無改造STで動作可能なのは1MbのメガROMのみです。「アスキー１６ｋバンク」のメガROMに限り、「ＭＥＧＡ１６」が使えますが、この形式のメガＲＯＭは比較的レアです。こちらはＭＳＸ２でも動作するため敷居は低いですが、マッパーメモリは十分に必要となります（外付けでもＯＫ）。
さて、本体のみで動作可能な上記のソフトの他に、似非シリーズをいわゆる「マジコン」として使う手段もあります。似非シリーズとは、メガＲＯＭソフトを改造することによって制作することができる、メガＲＡＭカートリッジのことです。アスキー８ｋ、１６ｋのソフトを改造して作る「似非ＲＡＭディスク」と、コナミのＳＣＣゲームを改造して作る「似非ＳＣＣ 」の他、似非ＲＡＭをさらに発展させたＳＣＳＩインターフェイス「ＭＥＧＡーＳＣＳＩ」の３種類の制作方法が公開されています。本来似非ＲＡＭ／ＳＣＣは、不揮発性ＲＡＭディスクとして使用するデバイスなのですが、これらのカートリッジのＲＡＭはメガＲＯＭ仕様なので、メガＲＯＭソフトのバックアップカートリッジとしても使用可能で、大抵のメガＲＯＭソフトは安定して動作します。システム要件の敷居は低く、ＭＳＸ１でも動作可能です。ローダーには「にがＲＯＭローダー」が使用可能です。メガＲＯＭを完全制覇したいあなたは、是非とも制作しませう。
では、以下のソフトで、バックアップの道に突き進んで下さい。
NSTOOL.LZH
作者：にが/OKEIさん
概要：１６ｋバイト、３２ｋバイトのレトロゲームのためのローダー・セーバーです。メガROMには非対応。MSX用の拡張子が.ROMのファイルの３２ｋバイト以下のものに対応しています。一部の拡張ＢＡＳＩＣにも対応しているので、カートリッジ版のべーしっ君ぷらすなどをお持ちの方は、これを使ってスロットの節約も可能です。新バージョンはOKEIさんがNSLOAD.COMにリアルタイムセーブ･ロード機能を追加したものです。ゲームを中断してDOSに戻ったり、途中から再開することができます。とりあえずDOSが動くＭＳＸなら動作しますが、セーブ･ロード機能を使うためにはマッパーメモリが256kB必要です。セーブのためにはディスクの空き容量が30kBほど必要で、FDベースだと遅いですが、似非RAMディスクなどの高速なデバイスにセーブすると快適に使えます。
当サイトでは16年以上もver.upをサボっていましたが（OKEIさんゴメンナサイ）、MSXページのリニューアルに伴い、新版を登録しました。メモリ64kBのMSX用に旧バージョンが必要な方はこちらをどうぞ。
MEGAMU10.LZH
提供：裕之さん
概要：ターボＲ本体のみでメガＲＯＭファイルを動かしてしまうソフトです。ただし、あくまでもエミュレータなので、完全にオリジナルと同じ動作は出来ませんし、動かないソフトも多数存在します。ノーマルＳＴ（256kB）で１Ｍビットまで、ノーマルＧＴ(512kB)で３ＭビットまでのメガＲＯＭソフトが動きます。システムの仕様でマッパーメモリは内蔵のみ対応で、外付けは不可です。
エミュレーション速度ですが、Ｚ８０モードで動作させるとかなり速度落ちします。一方、ターボＲの高速モードでノーウエイト動作させると速すぎてゲームにならないことが多いため、速度調節機能が付いています。
ゲーム中に[CTRL+S]キーでセーブ、[CTRL+Z]でロードといったこともでき、DOSへ戻ることも可能ですが、セーブデータは32kBから192kBと比較的大きなものになるため、FDベースではやや時間が掛かります。
作者の裕之さんのページを訪問したところ、2014.4.19更新の「rel.10」が登録されていたので更新しました。1997年のrel.1のリリースから長きに渡る地道なバージョンアップお疲れ様です！
MEGA16_8.LZH
提供：みかせんさん
概要：ＭＳＸ２以降でアスキー１６ｋバンクのゲームを本体のみで動作させるソフトです。ただし、十分なマッパーＲＡＭ（内蔵、外付け使用可）が必要です。目安として、本体ＲＡＭが２５６ＫバイトならＲＯＭは１Ｍビットまで、本体５１２ｋバイトで３Ｍビットまでのソフトが動作可能です。
NGLOAD.LZH
作者：にが
概要：似非ＲＡＭや、似非ＳＣＣディスクを利用していわゆる「マジコン」のような使い方をするソフトです。対応機種はMSX-DOSが動作するMSX。つじかわさんの、「MGLOAD.COM」と同様の目的ですが、バンク形式コンバータを内蔵しており、メガROMファイルのバンク形式は拡張子から判断し、似非シリーズのタイプはスロットを検索して自動的に認識され、ロード時に変換されます。ただし、16kバンクのメガROMファイルは16kバンクスイッチの取り付けられた似非RAMが必要です。
安全装置として、DOSシステムとして動作中の似非シリーズには書き込めないように、カーネル破壊防止ルーチンが組み込まれています。書き込み可能な似非シリーズをスロットに挿せば自動的に検索しますのでスロット指定も不要です。また、ＲーＴＹＰＥにも完全対応しています（ただし、4Mbの16kバンク動作の似非ＲＡＭが必要）。有名なＦＭ音源検索バグもパッチで修正しますので、スロット１にFMPACを挿さなくても本体内蔵のFM音源が鳴らせます。
NSTOOL.LZHに含まれているNSLOAD.COMのver.1相当の機能も内蔵されていますので、32kBまでの標準ROMファイルを本体メモリに転送して遊ぶこともできます。
NGPATCH.LZH
作者：OKEIさん
拙作「NGLOAD.COM ver 1.34」にどこでもセーブ・ロードを付けるパッチです。マッパーメモリが128kB以上必要です。コナミ以外のゲームはグラフィックのパレット（カラー）が元に戻らないという不具合あり。正常に動作するゲームが少ないそうですが、ソリッドスネークの完全などこでもセーブが可能。セーブデータはワークエリア＋VRAMでかなり大きくなりますので、FDベースだと実用は辛いと思われます。みかせんさん作VRAMデータ抽出＆表示ツール「NGLTOOL.LZH」も同梱されてます。私は開発に関わっておりませんが、関連ソフトとしてOKEIさんのサイトから転載させていただきました。
越後屋 愛の劇場これはつまらないものですが、（と、菓子折りを差し出す。）
「越後屋、これはなんじゃ？」
「いえ、お代官様の大好きな饅頭でございまする。」
「ほう、一つ食べて見ようかの。どれどれ．．．」
（代官は、饅頭を一つ取り上げると、割ってみて．．．）
「ほう、この饅頭、餡が黄金色に輝いておるぞ。越後屋、お前もワルぢゃのう。」
「いえいえ、お代官様ほどでは。」
「まぁ、魚心あれは、なんとやらと申すからのぉ。」
「お代官様、これからも越後屋を宜しくお願い申し上げます。」
「うむ、うむ。」
こんな悪代官に明日はあるのか！？ 次回に続く！
提供：渡辺氏
越後屋 愛の劇場 第２夜「ところで、今日はお代官様に、折り入って御相談が。」
「おう、越後屋ではないか、なんだ、申してみよ。 」
「いえ、手前どもでは近々バテレンの御禁制の品を入手しようと思いまして。」
「ほう、それで、ワシに何をしてほしいのぢゃ？ 」
「いえ、お代官様のところには、バテレンの優秀な通詞がいらっしゃるそうで。
そのものに名無粉国の「弗亜ー画の塔」は何処にあるのか聞いていただきたいの ですが．．．」
「ほう、その「弗亜ー画の塔」には、何があるのぢゃ？」
「いえ、なんでも、「金・銀・銅の鶴橋」と「美しい女神」・「早く走れる靴」な どがあるそうですが。」
「いや、それは良い、早速通詞を遣わせるぞよ。」
「ははっ、有りがたき幸せ。」
こんな越後屋に明日はあるのか！？ 次回に続く！
提供：渡辺氏
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