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注意! 本体改造は破壊の危険を伴うため、自己責任にて行うべし。未経験者にはオススメしない。この改造を行うとVDPアクセスに1wait追加され、僅かに動作が遅くなるが、1クロック=0.00000028秒 x VDPアクセス頻度の違いを人間が知覚することは不可能と思われる。そもそも松下のMSX2+以降の機種ではwaitが付加された状態がデフォルトであるので、既存のソフトが動作しない等の互換性問題も発生しないはずだが、一応気になる人はスイッチで切り替えられるようにすれば良いだろう。 |
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MSX SYSTEMI II (S1985) のデータシートを紐解くと、VDPアクセスに1wait発行する機能が用意されていることが分かる。/X7はキーボードリターン信号の1つで、この信号をリセット時にLレベルにすると「waitあり」に設定される仕組みになっている。デフォルトでこのピンはプルアップされているのでHレベルとして「wait無し」。今回の改造では、これを利用してヌルヌル動画再生に必要な1waitを追加する。 余談であるが、/X5をリセット時にLレベルにするとマッパアドレスMA18が使えるようになる。過去のマッパメモリ512kB増設改造ではこれを利用している。 |
| S1985のピンアサイン表を見ると、/X7は80pに割り当てられている。リセット時にここをLレベルにするためには、ダイオードを介してリセット信号を接続すればよい。 |
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FS-A1Fのリセット信号周辺の回路をザックリ調べるとこんな具合になっていた。Q9のコレクタがリセット時にLレベルになるので、ここにダイオードを介してS1985の/X7を接続する。 |
| A1Fのメインボードに実装されているS1985がコチラ。80pの/X7と適当なキーボードコネクタのピンをテスターで調べると、CN8の13pと繋がっていた。 面実装のS1985に直接ダイオードを半田付けするより、スルーホールのCN8に繋いだほうが少し安全である。誤ってワイヤーを引っ掛けた時にスルーホールの方がパターン剥離しにくい。 |
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| S1985搭載機であれば基本的にやることは同じで、リセット信号と/X7をダイオードで繋ぐだけである。 初代FS-A1では、S1985の/X7は集合抵抗IR4の7pに繋がっており、リセット信号はIC19の1pから取得できる。よってこれらの間にダイオード(画像右下側)を半田付けすれば終了。アノード、カソードを間違えないように注意。IC19側がカソードとなる。 画像の機体はメモリ512kB改造等を行っているため、/X5にもダイオードが繋がっているが、今回の改造では不要。関連記事はコチラ。 |
| HB-F1XVでは、S1985の/X7はRB2に繋がっている。画像左上側のダイオードのように接続すればOK。 右下側のダイオードはメモリ512kB改造用で、今回の改造では不要。画像のS1985には他にもマッパアドレスなどの引き出し線が繋がっている。 HB-F1XDJも同じ基板なので同様に改造できるはず。 |
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謝辞
似非SDiskは多くの国内外のMSXユーザーの作品やアイデア、尽力によって生まれたものです。
MegaSDオリジナルの考案者のつじかわさん、Nextorの作者Konamimanさん、COMMAND2.COMパッチを製 作されたTNIさん、MegaFlashROM SCC+SDの作者Manuelさん、NextorのSRAM対応パッチ等を考案されたOKEIさん、バラック試作機での検証からNextorPatcherまで製作されたゆうくんさん、行き詰まった時に問題解決の糸口を作ってくださったtakedaさん、試作機での数々の問題点を指摘してくださったりR800高速化パッチを考案された裕之さん、BadApple!!動画の手法を考案し、コンバートソフトまで用意してくださったりゅんさん、似非RAMバックアップツール等関連ソフトを提供してくださったMikasenさん、いつも何かとサポートしてくださっているれふてぃさん、ありがとうございました。
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