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〜PS2型PCの製作 その2〜

組み込みと各種インターフェイスの配線


F通  BIBLO NB7マザー

SONY PlayStaion2 (SCPH-10000) ケース

ということで、いよいよPS2のガワに組み込む作業です。ジャンク修理している内に余ったちょうど1台分PS2(SCPH−10000)のジャンクパーツがあったのでこれを利用します。ケースの他、コントローラ用端子とPS2メイン基板に搭載されている各コネクタを部品取りすることにしました。

なお、SCPH-10000は、ケースが三段構造になっていて加工が若干面倒そうですが、カバーにアルミのシールド板が貼ってあってなかなか作りはしっかりしています。一方、SCPH-30000以降は上下カバーのみで加工はラクそうですが、カバーはペラペラです。

とりあえず制作の目標を以下のようにしました。

PS2PC制作目標
HDDは3.5インチ必須。光学ドライブは特にこだわらない 2.5インチHDDと3.5インチのソレでは速度、コスト的に圧倒的に3.5インチが有利。可能であれば3.5インチHDDを搭載したい。光学式ドライブはドライバやソフトのインストール程度に使えればそれでよしとする。
できるだけ元々ノートマザーに装備されているインターフェイスは使えるようにする。 NB7マザーはシリアルポートとテレビアウトが無いながらも、それなりにインターフェイスが豊富。USBx4、IEEE1394端子、パラレルポート、PS/2は使えるようにしておく。
元々PS2に付いているパーツやインターフェイス(USB、サウンド、ビデオ端子等)はできるだけ流用する 前面USB、IEEE1394はもちろん、光デジタル音声出力、コントローラ、メモリーカードスロットもPS2ケースに付いている位置そのままで使用可能にする。できればS端子増設してAVマルチ端子も生かしたい。
ケース外部に露出するネジはできるだけ使わない。 前面や上面はできるだけPS2の外観を保つ。パーツやケーブルがケースからはみ出すなど論外。
静音化に努める 空気の流れを考えてファンを配置し、空冷の効率を高めて静音化する。

レイアウトの検討
まず、どのようにケースに収納するか考えたわけですが、実際に基板やドライブ類をケースにあてがってみると、かなりギリギリな感じ。CD-ROMドライブはノート用スリムドライブを使うとしてもPS2の元の位置に再現すると、CPUファンが邪魔になるためマザーはCPUを底面に向けて配置する必要があり、そうなると3.5インチのHDDはどう考えてもケース右側の底部にしか入らず、自ずと下図のようにレイアウトが決まってきます。

各コネクタ類については、前面USB、IEEE1394端子はマザーから外してケーブルを引き回して前面に誘導、マザーの横から出ているACアダプタ端子、メインスイッチもケーブルを引き回して背面に移設、その他のオンボードコネクタはそのまま背面に出して、PS/2とサウンド関連、LANコネクタは背面に誘導することにしました。

PS2に付いている電源、イジェクトスイッチとLED(赤、緑、青)はそのまま流用し、それぞれHDD、CDのアクセスランプ、電源ランプとして使うことに。コントローラ端子とメモリーカードスロットは一御さんの製作例に倣って、内部のパラレルポートに配線し、「PSXPAD」、および、「メモリーカードキャプターさくら」をインストールして使えるようにします。

S端子とサウンドも元々のPS2に付いているAV出力端子へ誘導しようと考えましたが、これについては後述。


CPUクーラー制作

ケース内に高さ制限が発生するため、上から空気をヒートシンクに吹き付けるタイプのクーラーだと、吸気に問題が生じます。狭いケース内の空気の流れを考えると、PS2ケース前面に設けられたスリットから吸気→CPUクーラーを経由→背面から排気、というのが最も効率が良いと思われました。

よって、ヒートシンクを加工して横吹出しタイプのファンを製作することに決定。実際の製品でもクーラーは横吹き出しになっています。純正クーラーが手に入ればラクなのですが、現在は入手困難です(以前は100円で売っていたのに…)。

材料はソケット370のセレロン(低発熱版)に附属していたCPUクーラー。今回はこのヒートシンクだけ利用します。

まずは結束バンドでマザーに固定するための穴をドリルで開けました。

結束バンドで固定するとこんな感じ。

CPUにコア欠け防止用のクッションがあるため、それなりにきつく締め付けないとヒートシンクがダイに密着しなかったりします。もちろんシリコングリスは必須。

ここの接触が甘いとCPUが熱ダレを起こし、動作が引っかかってカクカクするような症状が出ます。

横から空気を吹き付けるために、こんなファンを買ってみました。秋葉原の千石電商で買った物。電源は5vで5センチ径のファンです。+5Vなので、マザーに載っているCPUクーラー用のコネクタから電源を取れます。値段は1500円くらい。結構高かったり。

で、テストとして、こんな風にしてみました。

実際に動かしてみると、風量はそれなりですが、騒音がものすごくて残念ながら実用的ではありませんでした。高かったのに…。

ということで、このファンはボツにして普通の5センチ径の12vファンを加工して取り付けることにします。

アルミ板の加工

ヒートシンクの天井から空気が逃げないようにするためと、ファンを固定するためにアルミの薄板で囲いを作ることにしました。まずはボール紙でシミュレーションしてから、それをアルミ板に張り付けて切り出しました。使用したアルミ板は0.5ミリ厚。この厚さならば金切りばさみで簡単に切断できるし、曲げるのも簡単。

完成

こんな感じに出来上がりました。この形状、ヤフオクで見かけたどこかのメーカー製PCで使われていたクーラーを参考にしています。アルミ板は結束バンドによってヒートシンクと一緒に固定されるようになっていますので特にネジ止めはしていません。ファンのネジ穴は一応タッピングビスでタップを切ってありますが薄板なので固定性はイマイチです。最初、ネジ止めだけで回してみたのですが、ファンと囲いの隙間からかなりの風が逃げるので最終的にはホットボンドで隙間を埋めるように張り付けてしまいました。

LANカード加工

LANは是非内蔵させたかったので、以前友人から貰って死蔵していたミニPCIのカードを使うことに。カニのRTL8139の載ったもので、たぶん元々このマザーに純正で刺さっていたものと同じものだと思います。ちなみに富士通ノート用のミニPCIのLANカードには汎用品と専用品があるらしいので要注意です。このカードは汎用品なので基本的にどのマザーでも使えるはず。

PCカードスロットを1つ潰して適当なジャンクカードを内蔵させても良いのですが、Linuxで使う場合にはメジャーなチップのPCIカードのほうが設定がラクです。

一応突っ込まれる前に書いておきますが、この配線はツイストペアにしたほうがベターです。100Mbps程度の通信速度でこの長さなら動作に支障はないと思いますけども。

ちなみにこのカードには専用のコネクタ付きケーブルがあり、そこにRJ45(LAN)コネクタが繋がるようになっているのですが、貰ったのはカードだけなので、トランスに直接ワイヤーをハンダ付けしてコネクタを付けました。

どうでもいいですが、このカード、LANとモデムのコンボなので、モデム端子も付いています。今更モデムは使わないので、ここは無視してます。

上の図の番号と一致するように配線すればOK。ちなみに、10/100baseのLANコネクタのピンアサインは下記の如くです。ワイヤーを引き回す際には、1-2と3-6をツイストペアにするとノイズ対策になります。

TX-
TX+
RX-
RX+

ミニPCIスロットに装着したところ。で、この後CPUクーラーを取り付けます。

CPUクーラー取り付け

クーラー取り付けてこうなりました。これで前面から吸気してヒートシンクを通過し、背面から排気する空気の流れを作ります。

ファンをホットボンドで固定してからは空気の漏れもなく、それなりに効率よくヒートシンクに風が当たっているようです。

適当なジャンクのファンでしたが、12Vで回してもあまりうるさくないようですので、HDD用に作成した12Vに繋げました。


現物合わせ

HDDとCPUクーラーを乗せたマザーを使って現物合わせをしながらケースを加工します。いきなりケースに載っている写真なもんで、あっという間に終わったように見えますが、結構苦労してます。金鋸と棒ヤスリでひたすら邪魔になるところを切ったり削ったりです。その際、なるべく元々付いているネジ穴は使えるように配慮しました。あとマザーボード側も端の出っ張りを切り取ったり、USBコネクタの基板の出っ張りを削ったりしています。

バックパネルはなるべく流用したかったのですが、PS2のPCカードスロットの穴を塞いだり、ケースファンの穴位置を変更したりする必要が生じるため、思い切って切り取ってしまいました。ただし、AV出力端子と光デジタル端子のところはそのまま残しています。

あと、前面に誘導するUSBx2ポートのコネクタとIEEE1394端子はこの時点でマザーから剥がしています。GNDがガッチリ固定されており、30Wのハンダゴテでは役不足であったため、コネクタをニッパでパチパチと破壊して外してしまいました。また、メインスイッチも大きめのものに交換しています。

背面から見るとこんな感じ。まだCD−ROMドライブは入れてませんが、写真の左側の底面にHDDが入っており、そのすぐ右側にCPUクーラーが接するように位置しています。見て分かるとおり、サイズ的にはギリギリです。

HDDも奥行きがギリギリであったため、電源コネクタはL型のものをさらに加工して奥行きを少なくしています。具体的にはワイヤーの留め具を外してホットボンドで固めただけですが。


コントローラ端子

PS2のコントローラ、メモリーカードスロットを流用するわけですが、端子がマザーボードと接触しそうな長さであったので、基板を剥がしました。スルーホール基板ですが、意外とハンダ吸い取り機であっさりと抜けます。ただし、GNDだけは抜きにくいので一部端子を切断しています。

ちなみにこのように基板を外してしまうと、コントローラを差し込んだ時にピンが中に押し込まれてしまうので、配線後にホットボンド等で固める必要があります。

干渉しないように加工

実際に配置させてみると、微妙にピンがマザーに接触しそうな感じになります。マザーのバッテリ接続用コネクタがあると邪魔なので取り外しています(写真は外した後)。バッテリのコネクタは結構がっちりハンダ付けされているので外すのが難しく、金鋸でコネクタをいくつかに分割してからはんだごてで外しました。

また、コントローラ端子の足のピンもマザーと接触しないように折り曲げています。

コントローラ端子への配線

PSXPAD に置いてある配線図に従って、各端子をワイヤーで結線するわけですが、メンテナンス性を考えてコネクタを介して接続することにしました。

この配線は後で絶縁とピンの固定のためにホットボンドで固めています(写真は固める前)。


S端子増設の試み

せっかくのPS2の筐体を利用するので、できればテレビに映して使いたいですよね。このマザーには元々テレビアウト端子が無いのですが、増設できないかどうか試してみることにしました。

以前Rage LT Proでテレビアウト端子を増設したときには、各信号を75Ωでダブルターミネートすることでデバイスの存在を認識するようになっていました。今回もその点から攻めてみます。

で、パターンを追いかけてみたところ、フィルターFL15、FL16が空きパターンになっており、S端子のYとCに繋がっていましたのでとりあえずショートなどしてみます。

また、YとCがR176とR177を介してGNDに繋がっております。ここが75Ωで終端すべきところと思われます。

てなわけで配線しやすいところを狙って信号線を75ΩでGNDに落としてみます。

しかし、これではテレビ出力の信号が出ませんでした。コンポジットビデオ側のピンを探ったりいろいろ試行してみましたがダメでした。どうやらこのマザーに載っているビデオチップRage Mobility-ECは、テレビ出力に対応していないっぽいです。後で調べたら「壊していますBBS」でもそういう結論になってました。

インテルのチップセットを採用したマザーに載っている「Rage Mobility-P」なら行けるんですが…。ビデオチップが対応していないのでは諦めるしかなさそうです。無念。

Rage Mobility-ECはMobility-Pの廉価版なのかも。もしかしてEC=Economy?(ちなみにPはPCIという噂)


CD−ROMドライブの加工

CD−ROMドライブは手持ちで余っていた東芝のスリムドライブを使用しました。できればDVDドライブを使いたかったのですが、普通に買おうとすると結構高価です。まぁ、DVDビデオを見たりする目的では使わないのでこれで良しとします。

とりあえずベゼルをPS2のものと交換してみました。使ったのは100円ショップダイソーで売っていた強力な両面テープ。薄いスポンジ状のもので、多少のデコボコがあってもガッチリ張り付いてくれます。

ベゼルを替えると、トレイ取り出しボタンとアクセスランプが使えなくなってしまうので、この信号を外部に取り出します。

まずは分解してボタンとLEDのパターンからテスターで配線を追いかけます。

イジェクト、アクセスランプ用端子増設

フレキを辿って行くと、メイン基板に繋がっておりましたので、取り出しやすいパターンにワイヤーをハンダ付けしました。ドライブによって取り出しポイントは違いますが、このドライブではここの赤丸で囲ったあたりに出ていました。

ちなみに、このドライブでは、イジェクトボタンはGNDに落とすとアクティブ、アクセスランプは直接LEDのアノードに接続するようになっていました。

コネクタ増設

制御基板から取り出した信号をピッチ変換基板に張り付けました。イジェクトボタンとアクセスランプ用で2pコネクタを使用。これをPS2のトレイイジェクトボタンとLEDに配線するわけです。

電源スイッチ、アクセスランプ

電源ボタンやアクセスランプについては、PS2のスイッチパネルからマザーに配線するわけですが、SCPH-10000の場合、スイッチx2、LEDx3と+5v、GNDの構成なので7本です。このあたり、PS2の型番によって変わるので自作する方は臨機応変に。

元々コネクタで接続するようになっているので、PS2メイン基板から剥がしたコネクタをマザーに張り付けてしまいました。

マザーの電源ボタン、プライマリIDEのアクセス信号(39P)、+5v電源、GND、そして先ほどCD−ROMに増設したコネクタに繋がるワイヤーをここに配線。

ちなみに下の赤丸の囲みの紫のワイヤーは、SPDIF取り出しポイントです(後述)。

PS2初期型についているスイッチパネルは7本のワイヤーでメイン基板と繋がっています。

とりあえず便宜的にグレーのワイヤーを@としてピンに番号を振ってみます。

スイッチパネルの回路図です。

それぞれメイン基板の適当なピンにハンダ付けします。

LEDについては、各ピンをGNDに落とすことで光ります。私は赤をHDDアクセス、緑をCDアクセス、青を電源LEDにしましたが、このあたりはお好みで。

@DショートしてGND、AはプライマリIDEの+5V、BはプライマリIDEの39P、CとFはCD-ROMに増設したコネクタへ、Eはマザーの電源ボタンへ配線、てな具合。

困ったことにCD−ROMドライブから取り出したLED信号はLEDの電源を兼ねた信号なので、こいつをPS2スイッチパネルに繋いでも光りません。

なので、CD−ROMドライブのアクセスランプもHDD同様に負論理のIDEの39pを利用する方法に変更しました。こちらはGNDでアクティブになりますが、マスター(HDD)、スレイブ(CD-ROM)どちらにアクセスしてもアクティブになってしまうので、IDEケーブルの39pにダイオードを挟んで、CDのアクセスがあったときだけLEDが光るように工夫しました。それに合わせて、CD-ROMドライブに増設したコネクタも配線変更。

この機体ではこの方法で問題なくアクセスできていますが、組み合わせによっては動作しないこともあるので、本当はロジックICを使ったほうが良いと思います。

絶縁用シート貼付

CD-ROMドライブ加工の仕上げとして、裏側に絶縁用の薄い透明プラスチックを張り付けました。ドライブをマザー上に載せることになるので、何らかのピンが接触する恐れがあるからです。こういう配慮って意外と大事だったりします。

何かの包装用の箱から切り出して両面テープで貼り付けただけですが。無い場合はゴムシートなどでも良いと思います。葉書などの厚紙は穴が空きやすいのであまり適当でないと思われ。


前面USB、IEEE1394端子増設

お次は各種コネクタの配線ですが、まずは材料調達のため、前面USB、IEEE1394、背面のSPDIF、AVマルチ出力用のコネクタをPS2メイン基板から剥がしました。完全に死んでるPS2マザーなので容赦なく外します。30Wのコテとハンダ吸い取り機だけでなんとか抜けました。

前面のUSB、IEEE1394端子はメンテナンス性を考えてコネクタを使って配線。10Pの圧着コネクタを使いました。

一応突っ込まれる前に書いておきますが、IEEE1394はそれなりに高速通信なのでワイヤーをツイストペアにしたほうがベターです。それとUSBの電源は2系統まとめてしまいましたが、マザーには別々に出ているので別々に配線したほうが良いですね。

んで、それをホットボンドでPS2ケース底部に固定。

SPDIF端子取り付け

背面のSPDIFにもワイヤーと3pのコネクタを取り付けてネジで固定。ちなみにTOSLINKの電源とGNDの間には0.1μFのコンデンサが必要。本当はノイズ対策にシールドケーブルを使った方が良いと思います。

ちなみにSPDIF信号は音声出力コネクタの7pから取れます。その他の音声出力コネクタのピンアサインについては、「壊してます」の中の記事に記載されています。SPDIFのマザー側のピンアサインは、7p=SPDIF , 12p=GND , 13p=+5v です。これを直接TOSLINKに配線すればOK。

AVマルチアウトはマザーからS映像信号が取り出せたら使いたかった端子なのですが、残念ながら無接続です。あんなの飾りです。偉い人にはそれが分からんのです(^^;。


電源基板製作

3.5インチHDDのために前回作成したテスト回路と同じものを別の基板に作成しました。

それに加えて、PS2のコントローラ、メモリーカードを使うためには+7.6Vと+3.6Vが必要。私は可変レギュレータ(LM317)を2個使ってそれぞれの電源を作りました(LM317のデータシートはこちら)。消費電力は大したことなさそうですが、それぞれにヒートシンクも付けて、シリコングリスでくっつけておきました。

LM317で7.6Vを作る場合は、R1=130Ω,R2=660Ωとか、R1=240Ω,R2=1.2kΩ等とします。3.6Vの場合はR1=270Ω,R2=510Ωあたり。

一応突っ込まれる前に書いておきますが、LM317って普通の3端子レギュレータと異なり、放熱版が電源出力に繋がっているので、ヒートシンクを絶縁しないといけません(実は後から知った)。フルモールドタイプの互換品を使えば大丈夫ですけど。

基板裏側はこんな感じ。

ちなみに、マザーボードにスペーサーを設けて2カ所でネジ止めするため、穴を1個開けています。

基板の余った部分には、これまで作成した各種コネクタ(前面端子、コントローラ端子、SPDIF)を載せてマザーにワイヤーで結線します。

+5V電源ですが、プライマリIDE用の電源を拝借しました。この0.5mmピッチのコネクタから取り出すよりも、直接電源ICから取り出した方がリーズナブルです。

たぶんこの3481というのが電源IC。ここの5pから+5Vが出ていました。ここから、HDD用の+5V電源の他、リレーのコイル駆動、SPDIF、LEDなど、必要な+5Vを全て取り出しています。

今回の制作ではCD−ROMもここの電源を利用しており、動作はしていますが、容量を考えると本当はセカンダリIDEの電源を利用すべきですね。この配線だと比較的消費電力の多いDVD−ROMとか、CD−RWを繋いだ場合はきついと思います。最悪、電源ICを壊してしまうかも。

MKKさんから情報を頂きました。MB3481はスイッチICだそうです。データシートを見た感じだと、過電流監視付きのリレーみたいなもののようです。どうやら電源は別のところで作っているようですね。


いったん動作テスト

てなわけで、組み込み予定のほとんどのインターフェイスを配線できたので動作確認してみます。とりあえず電源はどれもキチンと設計通りの電圧出てまして、コントローラを繋いだところ、動作も問題なく、振動用モーターもちゃんと回りました。その他各種インターフェイス類も動作OK。メモリーカードはメモリーカードキャプターさくらを使うとPS1のメモリーカードの読み書きが可能です。しかし、PS2のカードは不可。忌まわしきMagicGateの壁があり、自由に読み書きできないようです。

でも実は、SPDIFでちょっと悩みました。これって電源投入するだけでは光らないのです。OSがドライバを読んでから光り出すのですが、このマザーの場合、チップセットのドライバ(ALi Audio Accelerator
WDM driver)を入れるだけではダメで、SIGMATELのAC97コーデックのドライバを入れる必要がありました。チップセットのドライバ入れただけでもコントロールパネルから光デジタル出力の有無の設定が出来るもんで、てっきりそれだけで良いのかと思ったら…。


予告

電気的な配線はほとんど完了し、だんだんPS2PCらしくなっては来ましたが、まだ背面ががら空きの状態です。次回はバックパネルの作成に取りかかりますが、実はこれが一番時間がかかって大変な作業でした…。

ということで、次回に続く…


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