にがAT

〜激安サラウンドシステムの構築〜


オウルテック社 Low-Pitched Sound [WOOFER]

サブウーファーって知ってますか? 低音部を出す専用のスピーカーで、メインスピーカーで出し切れない重低音を出すことが出来るものです。つい最近、市内のショップで激安サブウーファーを見かけてしまい、安くてバカっぽいものが大好きな私はついつい買ってしまったのでした(笑)。まぁ、たとえ使えなくても損害額3千円と思えば安いものかな?って思いまして。もし、使えればそれはそれで儲けモノって感じでね。

ということで、今回はこのサブウーファーを使って激安サラウンドシステムを作るお話です。


速攻で買って参りました

オウルテック社 (BOKA社製造)BOKA-1050

 2000年3月9日ツクモ札幌店で購入。2980円ナリ。中身はこれと保証書とステレオミニプラグのケーブル一本。説明書無し(別に要らないけど)。電源は100V。ACアダプタが不要なのでケーブルの引き回しはラクな方かと。それにしてもウーファーはともかく、「サテライトスピーカー」ってのがちゃちだなぁ。ちなみに表記されているスペックとしては、サブウーファーが12W、サテライトスピーカーが4Wだそうで。


さて、解剖 解剖!

医学に解剖は基本です(なんだそれ)

 使う前に早速分解です。え?初期不良? ネジ締めときゃバレませんって(いいのか)。

 どうやら電源はトランスらしい。ウーファーはさすがにでっかい磁石とコイルを使っているようで。まぁ、本格的なやつに比べたらこれでも小さいのでしょうが。重低音対応ラジカセに入っているくらいのスピーカーですね。昔分解したソニーのドデカホーンに入っていたのと同じくらいです。

ウーファー拡大写真

 スピーカーは10Wって書いてある。パッケージの表記は12Wって書いてあるのに。うーん、スピーカーの出力とアンプの出力で表記が違うのか・・・?

アンプ回路

 なんか、良く分からんけど、ICを一つ使ったアンプ回路らしい。そのICはヒートシンクっぽい真鍮のパーツが表裏に張り付いており、型番は不明。

 まぁ、結構な出力なのでかなり熱でも持つんでしょうかね。

サテライトスピーカー解剖図

 分かっちゃいたけど、たったの6センチ。しかも0.5Wだって(ガーン)。パッケージには4Wだって書いてあるのに〜。

 うーむ、これではパーツ屋に売っている工作用300円スピーカーとほとんど変わらないではないか(アレは8Ωだけど)。


ということで使ってみました。

 早速「Monster Sound MX200」に接続してmp3を再生・・・・・。ひ、ひでぇ。低音がそれなりにズーンと来るのは良いのだが、高音キンキンしすぎ。低音も決してイイ音質ではなく、なんか中途半端な感じ。試しにウーファーだけにしてみると、重低音以外の中低音領域も結構出てます。今度はサテライトスピーカーのみにすると、キンキンして、昔の安っぽいラジオを聴いているような感じ。これなら某F社のデスクパワーに附属していたマルチメディアスピーカーを単体で使った方がよっぽどいい音です。

うーむ、これ単体ではとても使ってられん!

という結論に達しました。そこで、サテライトスピーカーをこの際切り離して、サブウーファーとF社のマルチメディアスピーカーを併用することにしました。

 適当な場所にサブウーファーを設置してmp3を再生。お、今度はだいぶ良くなったぞ。今まで割とイイ感じで鳴っていたF社スピーカーの音に重低音が加わって少なくとも今までよりは臨場感のあるサウンドになったようです。しかし、どうもバランスが悪い。どうやら設置場所に問題があるようです。基本的にウーファーってのは部屋のどこに置いても良い物なのですが、このウーファーは中途半端で重低音以外の音も出してしまうため、聴者に対して真ん中に置く必要があるようです。ま、これは置き場の問題なので軽くクリアーですが。

 さて、余ったサテライトスピーカーですが・・・・。ハッキリ言ってこれ、子供のオモチャレベル。いや、今時お子ちゃまだってこんな音には満足しないでしょう。ウーファーを切り離した今、このサテライトスピーカーに用途があるのか!?

・・って思ったら、何のことはない、このスピーカーをリアスピーカーにしてしまえば良いじゃないですか。ウチのMonster Sound MX200 は4スピーカーシステム対応です。今まではフロントスピーカーを「NewQ GOLD」に付けていたのですが、サウンドボードのリアスピーカー端子は余っていました。そこで、ここにサテライトスピーカーを接続してみました。

 モニターの裏側にサブウーファーを設置、そしてサテライトスピーカーを後方に設置して、以下の図のようにしてみました。

おぉ!これぞまさしくサラウンド!

 なかなかイイ感じです。リアスピーカーってのは、反響音を再現できれば良いという程度なのでこんなちゃちなスピーカーでも十分実用的です。まぁ、オーディオマニアの方が聴いたら、全然ダメな音質かも知れませんが、今までの2スピーカーに比べたらエラい進化です。たった3千円でこれだけ臨場感のある音場が作れれば十分満足の行くレベル。あちこちにボリウム調整機構が付いているのでそれぞれのボリウム調整がちょっと面倒ですが、納得行くまでいじればかなりイイ感じで再生されます。


総合評価

単体では全然ダメ。酷い音で使い物になりません。

既存の2スピーカーにサブウーファーのみ追加という構成ならOK。余ったサテライトスピーカーはジャンクPC用や、お子ちゃまPC用にでも。

サラウンド対応ボードを持っているならリアスピーカーとしてサテライトスピーカーを使えば臨場感倍増でイイ感じ。サラウンド対応ボードを持っているなら買って損はない。


ご意見、ご感想、ご質問はにがBBSまで!

Top pageへ戻る

copyright (C) 2000 Niga.