2010年1月アーカイブ

アイスクリーマー

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苺が安く手に入る時期になってきたので久々に苺アイスクリームを作ってみた。我が家にあるアイスクリームメーカーはリサイクルショップで購入した松下のやつ。このピンクのキティバージョン「BH-941KT」はメーカー公式の情報がないが、調べてみるとコンビニか何かでやっているクジの当たり品のようだった。昨年、急にアイスクリームが作りたくなって購入したものだ。箱ナシ未使用品、新品の電池付きで2500円くらいだったと記憶している。説明書に印刷された発行年月がH16年12月となっているのでその頃の物らしい。ノーマル品「BH-941P」は現行商品のようで、普通に買うと5000円くらいするようなのでお買い得だった。

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アイスクリーマーといえば、かつて「どんびえ」という商品があった。1983年発売の商品で、研ナオコによるテレビCMが盛んに流されていたので覚えている人も多いだろう。「どんびえがくるぞー!」といいながら画面にどんびえが迫ってくるCMだったと思う。当時は相当売れたらしく、いわゆるヒット商品だったようだ。wikipediaによると、日本軽金属というメーカーの製品らしい。どうでもよいことだが、ラベルには「アイスクリーマー」ではなく、「アイつクリーマー」と書いてあったことや、クソ暑い夏に汗だくになりながら買いに行ったことを思い出した。この製品のキモは蓄冷剤の封入されたアルミの容器であり、これをあらかじめ冷凍庫でギンギンに冷やしておいて、材料を投入し、羽根のついたハンドルをひたすら回すと15分くらいでアイスクリームができあがるという仕組みだった。作り始めの内は良いのだが、ハンドルを回しているうちに徐々に材料が固まり、やたらハンドルが重くなって子供にはちょっと辛い作業だった。生クリームと卵、砂糖、バニラエッセンスだけで作ったアイスはそれなりに美味しいものではあった。家族にも誉められたこともあり、自らの手で苦労して作ったアイスクリームは他のどのアイスより美味しいに違いないと思い込んでいたのだが、あるとき市販のアイスクリームと食べ比べて愕然とした。香り、味の深み、滑らかさで明らかに負けていると感じたのである。これをきっかけに作らなくなり、間もなくどんびえは押入れに収納されてしまったのだった。香料や様々な添加物で美味しく感じられるように作られた工業製品の味に慣れた子供には、手作りアイスの素朴な味わいは理解できないものだったのだ。

また、当時は今みたいに大型のフリーザーを持った冷蔵庫が一般的ではなく、実家にあった2ドア冷蔵庫にあのデカい蓄冷容器はとても邪魔な存在だった。結局、そのまま活用する機会もなく忘れ去られ、四半世紀ばかり押入れに入っていたのだった。それを思い出して一昨年発掘してみたのだが、残念ながら容器が膨張破裂しており、蓄冷材が漏出した上に結晶化し、使い物にならなくなっていた。調べてみると、この現象は1997年にリコール情報として新聞で公表されている。原因は経年劣化とされているが、この時にメーカーへ連絡していれば交換して貰えたのかも知れない。

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ちなみに最近「どんびえ」と同じ仕組みのアイスクリーマーをセガトイズが販売しており、玩具売り場で見かけることができる。プレミアムくるりんアイスクリンという製品らしい。外観はどんびえととてもよく似ているし、原理はまさにどんびえと同じ。大小2種類のバリエーションや、ラクに作るための別売り電動モーターユニットといった商品展開がされている。お値段は結構するようで、大きいほうは定価7140円もする。「どんびえ」の発売時の定価は4800円だったらしいので時代が変わったとはいえ、かなり値上がりした印象がある。

ところで、「どんびえ」の仕組みは開発元である日本軽金属により特許が取得されていたらしい。80年代のブームの後も日軽プロダクツという子会社により細々と販売が継続されていたようだが、経営不振により平成17年9月に会社は解散、販売は終了している。特許権は申請後20年で効力を失うそうだから、セガトイズはこの製品を作るにあたり、特許料の支払いは発生していないものと思われる。なお、当時の開発者である上坂つとむの「道具箱」というブログで開発秘話を読むことが出来る。まさに「どんびえを作った男達」のようなストーリーなのでリアルタイムでどんびえを体験した方にはご一読をオススメする。

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この松下のアイスクリーマーは、リチウム電池が使われている。冷凍庫の中で稼動させるため、低温環境下での特性に優れたリチウム電池を採用したのだろう。必要な電池はCR123Aが2個。電池の値段は定価だと2000円くらいするが、安い店なら600円程度で買える。説明書によると1回の電池交換で25回のアイス製造ができるらしく、ランニングコストとしては1回につき24円程度とそれほど悪くはないようだ。どんびえと違って容器はペラペラで蓄冷効果はなく、冷凍庫の中で羽根を断続的に回して材料をかき混ぜつつ、アイスを固める仕組みだ。この羽根やモーターはとても非力なもので、どんびえのように強力に羽根で空気を混ぜながらアイスクリームを練り上げることはできない。従って、舌触り滑らかなアイスクリームを作るためには材料の泡立てといった下ごしらえが必要で、ちょっと面倒ではある。

さて、今回のレシピは余りの材料などを使ったのでかなりいい加減だ。生クリーム150ml、自家製ヨーグルト200g、牛乳50cc、砂糖100g、卵黄1個、苺200gくらいだったと思うが、適当に投入したのであまり覚えていない...。手順は卵黄と砂糖を混ぜて、ヨーグルトを暖めてこれに溶かし、泡立てた生クリームとミキサーでつぶした苺を全部混ぜ合わせて容器に投入。生クリームの泡立て作業があるせいで、道具の洗浄が結構面倒だ。あとは羽根をセットして蓋をして、モーターユニットを装着して電源投入し、冷凍庫に入れておけば勝手に出来上がる。冷凍庫の中で時々モーターが回る音がするのだが、3時間くらいするとモーターは回らなくなる。説明書によると3時間で出来上がることになっているが、その時点ではまだ柔らかく食べるには早い。寝る前に仕込んでおくと翌朝できているという感覚だ。

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これができあがった状態。あまり鮮やかな色ではないが、今回はあまり赤くない苺を使ったのでこんなもんだろう。赤みの強い苺を使うとまるで着色料で染色したかのような色合いも出たりするが、この品質のバラつき具合も手作りの味というものだ。

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食感は、アイスクリームとフローズンヨーグルトを足して2で割ったような感じ。生クリームの比率が低いので舌触りは滑らかとは言い難い。味は素材そのままの予想通りの味といったところで、市販のコテコテのものと比べると味気なく感じるかも知れない。だが、この素朴さこそが手作りならではの味わいなのだろう。今日のカミさんはなぜかご機嫌斜めのようだが、出したら無言で食べていた。

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1月8日からアクセス札幌で開催されているトミカ博に子供を連れて行ってきた。タカラトミーのトミカ&プラレールのイベントは年に2回あり、北海道では1月にトミカ博、8月にプラレール博が開催されるのが毎年のパターンである。私はプラレール博は過去に2回参加しており、トミカ博も今回で2回目だ。ちなみにトミカとプラレールで遊戯人口を比較すると圧倒的にトミカの方が多いのだそうだ。それに加えこの時期の北海道は他にイベントらしいイベントが少ないためか、会場は昨年同様に大変混雑していた(プラレール博の方は例年それほどの混雑ではない)。

駐車場も混雑するため、毎回この手のイベントは開場と同時に入場できるくらい早めに出発していたのだが、今回は昨日からの積雪の影響でスタートで遅れをとってしまった。ガソリンが残り少ないことに気付いたり、途中で腹痛を起こしてコンビニに駆け込むなどのアクシデントを経て、結局開場時刻30分遅れで到着。最寄の駐車場は既に満車であり、やや遠いところに駐車する羽目に陥ってしまった。氷点下の寒さの中、凍結路面を歩くのはちょっと辛かった。

入場にはチケットが必要であり、当日券を買うと大人900円、3歳以上700円もするのだが、開催前にコンビニで前売り券を買っておいたので各々200円引きであった。有料入場者には一人1台のトミカがもらえるのだが、貰えるのは「TDMハヤテ」という架空の車種1種類だけと決まっている。家族で行くと同じトミカが何台にもなってしまうので多少は選べるようにして欲しいものだ。なお、プラレール博でも入場者に1両のプラレール車両が貰えることになっており、これは例年特定の編成の中間車となっている(昨年はN700系新幹線、一昨年は東京メトロ銀座線)。中間車だけ持っていても仕方ないのだが、先頭車を含むセットを買えば、通常販売されていないような長い編成を作れるというメリットがある。つまり、販促を兼ねているやり方で商売としても上手いと思えるが、トミカは1つの車種は1台で充分だ。

さて、会場入りしたところでとりあえず展示スペースは素通りして速攻でアトラクションゾーンへ赴きプレイチケットを購入した。回数券形式のチケットが11枚つづりで1000円で売られており、これを2000円分購入(後でバラ売り2枚追加購入)した。チケット4枚でミニゲームが1回できるので、「トミカ釣り」x2人、「トミカスタンドへようこそ」(スロットゲーム)x2人、「トミカスライダー」、「トミカゴールできるかな?」(いずれもトミカをゴールまで走らせるゲーム)を各1回子供にやらせてみた。ゲームはミッションをクリアすると、メッキされた特別仕様のトミカが貰えるというもので、クリアしなかったとしてもハズレトミカ(これも一応会場限定品のようだ)が貰える。

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左から、トミカスライダーのハズレ品のスバルレガシィツーリングワゴン(アタリはメッキ仕様のバス)、トミカスタンドへようこそのアタリ品のゴールドメッキプリウス(ハズレはタンクローリー)、トミカゴールできるかな?のアタリ品メッキ仕様スズキキャリィ(ハズレはダンプカー)である。

「トミカスライダー」というのはトミカを坂から一直線に滑らせて、途中に設けられている細い橋を渡らせ、1段高くなっているゴールへ導くというゲームである。勝負はトミカをスタートさせる位置、向いている方向で決まる。さほど難しくないようにも思えるのだが、実際にはトミカはなかなかまっすぐには滑り降りてくれず、路面のわずかなギャップですぐに横にそれてしまう現象が見られた。橋が細いこともあり、非常に難易度が高いようで滅多にアタリは出ていなかった。3歳児にやらせたら案の定ハズレであったが、大人がやっても難しいゲームだったので致し方ないだろう(ハズレ品のレガシィも悪くない、と納得させる)。

「トミカスタンドへようこそ」は絵柄2種x3列のスロットゲームである。絵が全部揃えばアタリとなるルールで、確率論的に言えば1/4でアタリが出る仕組みになっている。やり方はスロットに初速を与えて止まるまで黙って見ているだけ、という動きを3列分繰り返す。理論的にはスロットを回す力加減で、狙ったところで止めることも不可能ではないだろうが、それには相当の熟練が必要と思われ、実際に会場で何度も試行してテクニックを修得することはまず不可能である。よって、誰がプレイしても結果に差は出ず、実際4人に1人くらいの確率でアタリが出ているようだった。これを2歳と3歳の子供にやらせたらなんと、どちらもアタリを出してしまった(!)。片方はハズレでもよかったのだが、メッキ限定品はレアだからまぁいいや。

「トミカゴールできるかな?」というゲームは「びゅんびゅんサーキット」を利用したゲームだ。トミカをスタートさせた後、サーキット2周分の走行を経てゴール直前に設けられている自動的に開閉を繰り返すゲートをタイミングよくすり抜けてゴールまで持っていければクリアというルール。自動開閉ゲートは、およそ2秒のうち0.5秒だけ開くようにできており(duty比1/4、 0.5HzのPWMな動き)、duty比だけ考えれば確率1/4程度でアタリが出るはずだ。しかし、実際には、ゲートが開いている0.5秒の間に車が通過しきれずコケる現象がしばしば見られ、アタリが出る確率はもっと低いようであった。おそらくゲートの通過速度に対してトミカ全長が無視できない長さであることが関係しているのだろう。トミカをスタートさせるタイミングで勝敗が決まるので、これを操作すれば勝率をアップさせることもできるように見えるが、実際のびゅんびゅんサーキットは路面や車輪のわずかな状況の違いや途中に設けられている加速器との微妙な接触状況によって走行速度にはかなりのバラつきが発生するため、タイミングを狙ってスタートすることは事実上不可能に思われた。従って、誰がやっても結果に差は出にくく、たぶんアタリは出ないだろうと思って3歳児にやらせたところ偶然にもうまくゴールしてしまった。ラッキーなやつだ。

結局、4プレイ中3回もアタリがでたわけで、確率的にはかなり幸運だったということになる。

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トミカ釣りは2歳児には無理そうなので3歳児とカミさんにやらせてみた。3歳児のほうは苦労しながらなんとか2台釣り上げていたようだ。この日の最高記録15台を超える台数釣り上げると特別賞が貰えるようだったが、そんなん無理だっての。釣ったトミカの中から1台貰えることになっており、貰った景品はラーメン屋台とローラー車。レースカーがあればよかったのだが、釣堀に入っていたトミカは他に消防車、パトカー、トラックといったあまり魅力を感じないラインナップだったので、これ以上はやらなかった。

このほかに、「トミカ組立工場」というのがあり、パーツをいくつかのバリエーションから選んで自分だけのトミカを作るというコンセプトのようだったが、車種に魅力を感じかなったので今回はパスした。「乗れるトミカ」というのもあったが、ショッピングセンターのゲームコーナーでよく見かけるタイプのものとほぼ同じなのでわざわざ15分も並んでまでやるもんじゃないと判断してこれもパス。

展示コーナーの方は、絶版となったトミカや、実物大F1ぽいハリボテ、びゅんびゅんサーキットで再現した鈴鹿サーキットの他はあまり見るモノなし。プラレール博は巨大なレイアウトにある程度のインパクトがあるのだが、それに比べるとトミカ博は地味な印象だ。

出口前には巨大な物販コーナーがあり、現行のトミカ、プラレールの製品はほとんど売っているのではないかというくらいの充実したラインナップではあるが、全部定価売りであるからして、わざわざここで買う意義はない。買うとすれば会場限定品だが、プラレール、トミカともにあまり目新しいものがなく、ごくわずか追加された新しいラインナップにも魅力を感じなかったので今回は何も買わなかった。さすがにこれ系のイベントに4回も連続して参加すると、欲しいものは既に持っているという感じになってしまった。もっとレースカーが充実していれば買っていたかもしれない。

これまでこのイベントはカミさんが疲れた顔をするので長居ができないのが常であったが、今回はカミさんがプレイ中のDSドラクエの「すれ違い通信」とかいうのでなにやらいいことがあったらしいので気がラクであった。さすが子供向けのイベント会場なだけあって、DS持参ですれ違いしてくるユーザーが結構居たようだ。

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