2010年4月アーカイブ

お絵かきPC完成

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HDDをSSDに置換してお絵かきPCが完成した。

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実は前回配線したままのSSDはMFノートで認識に失敗していた。BIOSレベルで見ると、slaveに繋いでいるはずのCD-ROMドライブもロストしていることから、SSDのmaster/slaveの設定に問題があると考えた。IDEのmaster/slaveの仕様だと、ドライブのCSEL信号がPCのCSELとつながっていればmaster、繋がっていなければslaveとなるようだが、PC側のCSELはGNDに落ちているので、実質CSELl=GNDならmaster、CSEL=openならslaveとなるようである。

ところが、MFノートのフレキではCSELが結線されておらず、そのまま繋いだだけではCSEL=OPENとなってしまい、CD-ROMドライブと競合してしまうようだった。そこでSSDのCSELをGNDに配線してmasterと明示するようにしたところ、無事に認識した。

交換前後でパフォーマンスを比較するために、CrystalDiskMarkをしてみた。元の10GBの2.5インチHDD(東芝)での結果が以下。

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で、SSDに変更後はこちら。

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やはりwriteのパフォーマンスは大幅に落ちているが、readは比較的速いようだ。気になるプチフリーズだが、残念ながら特定のソフトの起動時に数秒間マウスのアイコンが砂時計になる現象が発生している。ただし、子供用の知育ソフトは動作中にディスクアクセスするようなものは稀なので、ソフトを立ち上げた時のプチフリにさえ耐えれば、途中で邪魔されるようなことはなさそうだ。無音でHDDより発熱が少ないメリットは大きいと思われ、プチフリについては我慢することにした。2000円でこの結果なら成功といって良いかな。

その後いくつかのアプリケーションで確認したところ、立ち上がりの時に何らかのファイルの書き換えをしているものがあり(特にスポンサーとしてWEB広告を表示するタイプのもの)、その際30秒ほどのフリーズが発生することが判明。10秒程度なら我慢もできるが、いくらなんでも30秒は長すぎる。こんな長いフリーズが発生してしまうのでは、このSSDをシステムドライブとして使うのは厳しいと言わざるを得ない。CrystalDiskMarkの結果が示すように細切れのファイルの書き換えは苦手のようなので、このSSDはアプリケーションやデータの格納領域として使うしかないのかも。

とりあえず悪あがきとして、メインメモリ256M化と、FAT32での再インストールを試してみたいとは思うが...。

EeePC専用SSDのIDE化

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前回の話題で検討課題だったお絵描きPCのゼロスピンドル化のため、最近何かと話題のSSDについて市場調査してみた。現在出回っているものは、容量32GB~64GBが主流のようで、お値段は1~1.5万円程度。これに入れ替えれば手っ取り早く無音化できるが、子供用PCに使うには無駄に容量が大きすぎるし、コストも掛かりすぎる。

他にはコンパクトフラッシュ(CF)カードをIDE化するという手段もあるが、そのためにはそこそこ高速なCFが必要になるらしい。ヨソのサイトで実験されていた結果を総合すると、実用的に使うには最低でも233倍速のCFが必要で、300倍速以上あれば文句無し、ということらしい。ただし、倍速表示はあくまでも目安で、モノ(CFに内蔵されているコントロールチップ)によって実効速度が変わるらしいので、バクチ要素も強い。実際に233倍速以上のCFの市場を調べてみると4GBで2000円弱、8GBで3000円弱とそんなに高いわけではないが、300倍速だと、4GBでも4000円超とそこそこのお値段。これに加えてCF→IDEアダプタが1000円くらい。そんなに高額ではないのだが、買ってみないと実効速度が分からないし、できればジャンクでなんとかしたいので二の足を踏んでしまう。

そこで、ヤフオクでSSDを検索してみたところ、EeePCの専用SSDが低容量で比較的安価に出回っているようだった。4GBで1000円、8GBで2000円程度が相場のようだ。基本的にEeePC専用スロットでしか使えない仕様ではあるが、使われている信号は普通にIDEのようなので、コネクタ変換すれば使えそうな感じ。ということで8GBのものを2000円で入手してみた。これならネタとして面白そうだし、失敗してもそんなに痛い金額でもないだろう。

後から調べて気づいたのだが、このEeePCのSSDって、アクセス速度が遅くてプチフリーズとか言われる現象が多発するらしく、特に8GB版は使われているメモリが遅いらしく起動ドライブには向かないとか。先によく調べておくべきだったかも。まぁ、お絵描きPCのIDEはATA33で元々遅いので、意外と実用できるかも知れない、と気を取り直して配線してみた。

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入手したのはEeePC 901に内蔵されていたもので、メモリチップはSAMSUNG KGAG08U0M。コントロールチップはPHISON PS-3006-L。IDE化するためには2mmピッチのピンヘッダコネクタ(オス)が必要で、これには死亡した2.5インチHDDのコネクタを利用するのが定石だが、あいにく手元に無かったので、やむなく適当なジャンク基板に載っていたコネクタを基板ごと切り出して利用。コネクタの実装面でGNDパターンが何カ所か繋がっていたので、一旦ピンを全部引き抜いて基板から外し、パターンをルーターでカットしてから再度装着するという手間のかかることをしている。しかも44pの長いコネクタが無かったのでやむなく2分割になってしまった。配線は電源ラインを除き、ジュンフロン線を使った。なお、このSSDは電源に+3.3Vを必要とするので、3端子レギュレータで電圧変換している。カードエッジコネクタの金メッキ接点に直接半田付けしてしまったので、もう後には戻れない。なお、コネクタのピンアサインなどはこのサイト「EeePCでブログ更新」を参考にさせて頂いた。ピンアサインの該当記事はここ

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とりあえず、全結線して電源を繋いでIDE→USB変換ケーブルに挿し、デスクトップPCに繋いだらディスクドライブとして認識した。デバイス名はASUS-PHISON SSDとなるようだ。

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WindowsXpからフォーマットもちゃんとできた。
試しに適当にファイルを読み書きしてみたら問題ないようなので、CrystalDiskMark 3.0で速度チェックをしてみた。

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writeが遅いような気もするが、readだけで見ればATA33のインターフェイスに繋げるドライブとしては悪くないように思える。実際プチフリーズが現れるのかどうか、OSをインストールして試してみたいが、今日は時間切れになったのでまた後日。

2006年7月に制作中断となっていたお絵かきPCの制作を再開した。これまでのいきさつは過去ログを参照のこと。

<過去ログ関連記事>
新作の予感
GUNZEタッチパネルコントローラ
タッチパネル認識!
ミニPCI無線LANカードの実験
お絵かきPCのフレーム
お絵かきPCフレームその2
お絵かきPCフレーム進捗
木工のニス塗り
完成じゃないよ

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構想を練ってから2ヶ月でここまでやったのに、完成型が見えてしまったことでなんとなく達成した気分になってしまったり、子供の夜泣きでそれどころでなかったため3年以上も作業中断してしまっていた。子供も4歳になってそれなりの絵を描けるようになってきたので制作モチベーションが再燃した次第だ。

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2006年にはフレームの中にタッチパネル、12インチ液晶パネルを組み込み、バックパネルを切り出す所まで制作が終わっていた。
あとは、マザーボードの選定、加工と筐体への組み込みの作業が残っている。中身は、小型のノートマザーを利用するつもりでMF-Rage基板を確保していたつもりだったのだが、行方不明になってしまったので「富士通 BIBLO Lifebook MF8/X を復活させる」の記事で修理したMFマザーを利用することにした。正常に動いている機械をバラして利用するのはジャンカーとしてあるまじき行為(と自分では思っている)ではあったが、今時この程度のスペックのノートならば正常動作でもジャンク扱いだろうと考えて自分を納得させた。ちなみにこのMFノートは仕事で使っていたので代替機をヤフオクで探してみたのだが、なんと正常動作品(しかもメモリは希少な16チップ256MB付き)が3000円以下で買えてしまった。なお、同じMFシリーズでも過去にネズミーPCで利用したMF-Trident基板なら余っていたのだが、これは液晶にLVDSが使えない(信号変換基板が必要)ため今回は採用を見送った。

マザーから引き出す信号は、電源、powerスイッチ、IDE、液晶LVDS+バックライト、USB、sound、PS/2キーボード(BIOSに入るため必要)、COM(タッチパネル用)あたり。このうち電源とIDE以外のほとんどを40pのフラットケーブルを利用して引き出すことにした。40pだとIDE用のジャンクケーブルを利用できるため、ちょっぴりオトクだったりする。LVDS,PS/2,COMは0.5mmピッチのパターンへの配線となるためそれなりのテクが必要だが、極細ポリウレタン線とジュンフロン線を用いて引き出した。この作業に3時間ほどを要した。40pコネクタはマザーのネジ穴を利用してスペーサーで固定した。

放熱はアルミのボトムプレートに依存のファンレス設計。熱を効率よく拡散させるためプレートは2mm厚を採用している。マザーの基板面から一番飛び出しているUSBコネクタを撤去し、2番目に背の高いリチウム電池ホルダーの高さが6mmであったので、マザー全体を6mmのスペーサーで底上げしてプレートに固定した。放熱が必要な石はCPU、440MX、Rageの3つ。これらはプレートから浮き上がってしまうので、3mm厚のアルミ小片を「固まるシリコングリス(サンハヤト)」にてプレートに接着の上、熱伝導ゲルを貼り付けた。類似の設計はPeterさんがLCD-PCの記事で実証されており、1tアルミのケース放熱で大きな問題もないようなので、たぶん大丈夫だろう。

とりあえず2.5インチのHDDを使っているが、できればSSDやCFを使ってゼロスピンドル化したいと考えている。とはいえ、SSDはまだまだ高価であり、CFも実用的と言われている233倍速以上のものはかなりのお値段がする。低容量でもいいから安いものは無いかと思ってヤフオクを探したら中古のEeePC専用のものが比較的安価に出回っているようだった。コネクタは専用なのだが、信号はIDEとのことなのでコネクタ変換噛ませば使えそうな感じはする。ただし、EeePCのSSDはプチフリーズと呼ばれる遅延が発生するものがあるそうだ。このお絵描きPCは440MXチップセットなのでIDEはATA33の低速仕様。この速度においてEeePCのSSDが実用になるのかは実験してみないと分からない。ということで、とりあえずヤフオクで8GBのものを落札してみた。

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