前回のネタのデジタルフォトフレームを購入した。予定していた通りのSANYOのALBO「HNV-M70」である。これは父の日にプレゼントするつもりだったので今買う必要はまったくないのだが、アマゾンで価格ヲッチしていたところ急な値崩れがあり、価格.comでの最安値が12800円まで下落していたため急遽確保した次第。この製品は先月までは販売価格が28000円程度が相場であったが、ここにきて複数の店舗でいきなり半額以下になっている。このような値崩れが発生するということは、SANYOが在庫品の放出をしている可能性がある。新製品の発表を前に処分しているのか、この手の製品から撤退するのか現時点では不明であるが、後者だとすれば今後手に入れにくくなる恐れがある。仮に新製品が出たとしても、12800円ならば後悔することもないだろうと考えた。
早速動作を確認してみたが、液晶表示品質については現在店頭に出回っているフォトフレームの標準的な画質といった具合。視野角も標準的な上下120度、左右140度となっている。最近の超高視野角の物(例えばソニーのDPF-X75は上下左右160度で抜きんでている)には劣るが2008年発売の製品なのであまり贅沢は言えないだろう。
本格的に使うためには、無線LANと、メール、フォト蔵の設定が必要。メールについては、ALBO専用にアカウントを取得した。我が家で契約している楽天ブロードバンドはメールアドレス10個まで追加料金がかからないのでこれを利用。メールアカウントをALBOに登録すると、ALBOが自動でメールを取得し、「見たよ」とか「ありがとう」といった定形文の返事が返せるようになる。試しに携帯電話のデジカメで撮影したものをメールで送信したところ、自動で受信して、画像とメッセージを表示し、新着メール件数の表示が出た。例えば旅先で携帯でスナップ写真を撮ってその場で送信すれば、ほとんどリアルタイムで写真が差し替えられるわけだ。送った写真を見て貰えたかどうかも、携帯電話にメールが帰ってくることでリアルタイムで確認できる。単に画像を相手にみせびらかすだけならば携帯電話同士で直接やりとりすることもできるのだが、それだとちょっと押しつけがましい感じがするし、相手の携帯電話のパケット通信料にも気を遣う必要がある。また、一度開いた画像を後日見る機会もあまりないだろう。ALBOの場合は「いつの間にか画像が差し替えられている」という微妙な奥ゆかしさと、写真がフレームに残って繰り返し鑑賞できるという点が大変結構である。離れた家族のコミュニケーションツールとして実に画期的だと思う。
携帯電話から画像メールというと、デジカメの画質と高額なパケット料金が気になるところだが、このあたりも対策しておいた。自分はこれまでauのW32T(2005年冬モデル)を使っていたのだが、4年以上の使用でバッテリがヘタってきたこともあり、これを機にdocomoのSH-01Bにした。キャリアをauからdocomoにを変えたのは、最近auから機種変更の優待案内がめっきり来なくなり、docomoに乗り換えた方が割引でオトクだったからである。
W32Tは2006年10月に自分でマジョーラ塗装を施している。塗装直後は大変美しい光沢を持っていたが、アクリル塗料の塗膜は丈夫ではなく、落下事故やストラップの金属部分と接触することで剥がれてゆき、3年余りの歳月でこんなにみすぼらしくなってしまっていた。
新しい方(SH-01B)はデジカメ機能を重視して設計されたモデルらしい。携帯電話としては珍しくデジカメにCCDを採用しており、動作も比較的機敏で一昔前のコンパクトデジカメくらいの能力がある。加えて、料金プランをメール放題プラン(月額780円)にしたため、パケット料金を気にせずデジカメ画像をメールで送るといった使い方が可能になった。
フォト蔵については、新規でアカウントを取得し、全ての画像を非公開扱いにして、ファイルをアップロードした。ALBO側では、IDとパスワード、巡回間隔(1~24時間)を設定するのだが、電源を入れてもすぐに反映されないようなので気長に待つ必要がある。正しく設定されているのかどうかわからなくてヤキモキさせられるのであったが、忘れた頃にフォト蔵から画像ファイルを取得していた。噂通り非公開ファイルでも問題ないようだ。取得した画像ファイルは、本体メモリに格納する時に800x480dot前後の適当な大きさに自動でリサイズされる。プロセッサのパワーの問題からか圧縮率は低いようだが、これにより無駄にデカいデータでメモリを圧迫されることが少なくなる。送信する側もサイズを気にしなくて良いので気楽に送れる。なお、メールで送ったデータもフォト蔵からダウンロードしたデータもとりあえず本体内蔵メモリに格納され、SDカードなどの外部メモリに直接書き込むことはできないらしい。内蔵メモリは256MBとそれほど大きくはないが、1枚あたり200kB~300kB程度のjpegデータであれば、1000枚くらい格納できそうな感じだ。ファイルが溢れそうになる前にSDカードに移動しておけばよいだろう。
ちなみにALBOには赤外線通信機能もあるので、一応テストしてみた。受信可能に設定しておけば常時ウェルカムな状態になり、面倒くさい認証などの手続も不要で、携帯電話からいとも簡単に写真を転送できた。ただし、大きいサイズのデータは転送に時間がかかり、赤外線受光部(液晶画面上)の近くで携帯電話を保持していないとならないので腕が疲れるという難点もある。自分としてはあまり使わない機能ではあるが、携帯電話のデジカメをメインで使っている人には手軽に使えて便利かも知れない。
ついでにRSSでニュースを取得する機能もテストしてみたのだが、文字を写真と合成することはできないらしく、黒地に文字だけの画面となり、実に殺風景である。前回候補として挙げたSONY VGF-CP1は画像とニュースを重ねることができるらしく、かなり実用的なのだが。これは今後のファームウエアのアップデートに期待したいところ。
この製品、コンセプトは実に素晴らしく、これだけの機能を持つフォトフレームが12800円なら間違いなくお買い得であろう。SANYOの動向によっては今後手に入りにくくなる可能性もあり、気になった人は安価に出回っている内に確保しておいたほうが良いかも知れない。ただし、後で新製品が出ても責任はとれないので悪しからず。
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