昭和のラジオを直したり、電子工作マガジンを眺めている内に、自分でもラジオの回路を作ってみたくなり、材料を入手してやってみた。今時のICを使ってなるべく部品点数の少ないシンプルなものをブレッドボード上に組み立てた。
ラジオ用ICとしてはメジャーなミツミのLMF501Tを使った。これは高周波増幅3段と検波を1つの石でやってくれる優れもの。同じことをトランジスタでやろうとしても発振しちゃって難しいと思う。1個200円程度。
アンプICは定番のLM386でも良いのだが、これは電源電圧4V以上必要なので乾電池2個で使えないのが弱点。006p電池なら動作OKだがコストパフォーマンスが悪い。ということで、2Vでも動作できるTA7368Pを使った。これならエネループ2本(定格2.4V)でも使える。1個100円程度。
バーアンテナは科学教材社で買ったストレートラジオ用の中間タップ付きのものを使った。フェライトバーが大きめで高感度が期待できそうな感じ。バリコンは260pFの単連。
回路図はこんな感じ。当初電子工作マガジンの2号の作例と同等に作ったが、発振したり音が歪んだりしてイマイチな感じがした。このサイト(ブレッドボードラジオ)を参考にして上記のようにしたところ、聴きやすくなった。こうやって回路を変更して検証できるのがブレッドボードの強み。VRは20kΩ程度のほうが良かったが、手に入らなかったので仕方なく50kΩ。これだとちょっとボリウムを上げただけで割れるくらいの音量になってしまうので要変更。
使ってみた感じでは、ストレート方式なこともあり選択度は低く、当地の4つのローカル局はよく聞こえるが、それ以外は混信で無理っぽい。テスト用にharman kardonのジャンクスピーカー繋げてみたところこれがなかかなの音質。先日修理したAce8石ラジオは音がキンキンして聴いていて疲れるが、このラジオなら実用しても良さそうな感じだ。
最大の問題は入れ物だが、普通のプラケースやタッパーでは面白くない。工芸品ぽく仕上げる方法を思案中。
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