ハイテクオルゴール

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現在ポータブルなICラジオのケースを作っているが、部品の位置決めでしくじってしまい材料を無駄にしてしまった。製作意欲が萎えてしまったので、ちょっと道草食ってオルゴールキットなんぞを作ってみた。材料はワンダーキットのスーパーオルゴールキット「ORG-L436」。共立エレショップで1260円だった。キットはプリント基板に部品を差し込んで半田付けするだけで完成するレベルで、半田付け初心者の練習向けといった感じ。音を鳴らすところまではアッサリ到達するが、「家に着くまでが遠足」であるのと同様に、「箱に入れるまでが工作」。ここが毎回頭を悩ませるところであり、箱入れこそが腕の見せ所とも言える。

箱をゼロから作るのもアリだが、これは進行中のラジオ製作に譲るとして今回は手を抜いてダイソーの100円ケースを使うことにした。ハードカバーの本をモチーフとしたデザインで、材質はMDF(たぶん)。都合の良いことに蝶番で蓋が開閉できるようになっている。組み立て精度や塗装はかなり大雑把だが、大きさは丁度いい感じだった。

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このオルゴール基板にはイルミネーションLEDが載っているので、それを生かすべく中蓋に2mm厚の白いアクリル板を使い、そこから光を透過させることにした。贈り物として使うときにはここがメッセージボードにもなるだろう。LEDはアノードコモンのただの4端子フルカラーLEDだが、オルゴールICによる制御でゆっくりと7色に光る。中蓋のアクリル板は大昔ダイソーで購入したものだ(PS2もどきサーバーのスタンドを作ったときの余り)。この板を15ミリのスペーサーで箱に取り付けて内側を収納スペースとした。

soundbox2.jpg

乾電池ホルダーと基板、スピーカーを入れるとスペースは丁度良い具合だった。蓋の開閉スイッチは、蝶番の近傍に釘で取り付けた。本当はネジで付けたかったがドライバーの入る余地が無かったため。

ちなみにスピーカーの穴はいつものように、ダイソーのアルミパンチングシートをガイドにピンバイスでセンター決めした上でドリルで開けている。こうすると狂いの少ない綺麗な配列で穴を開けられる。スピーカーは裏側からホットボンドで固定した。

soundbox3.jpg

蓋の状態をスイッチに伝えるため、直径3ミリのプラ棒を使った。先端を半田ごてで少しつぶして抜け防止加工もしている。

オルゴール自体の性能だが、これがかなりの高音質。自分が子供の頃に作った電子オルゴールといえば、エンベロープ付きの正弦波の3重和音程度で「高音質」と言われていたが、このオルゴールは「16bit D/Aコンバータによる4和音のメロディ」だそうで、本物のオルゴールの音をサンプリングしたようなリアルな音だ。スピーカーは小型でチープな音質ではあるが、キチンと箱入れすればオルゴールの音を鳴らすには充分。内臓されている曲も36曲と多く、ジャンルごとの再生モードに切り替えることもできるので用途に応じた設定もある程度可能となっている。

なお、搭載されているメロディICはHT3834。データシートはこれ。Wave Table Synthesizer内臓と書かれているのでMIDI音源レベルの音ということだろう。データシートを見た感じだと、電話機の保留音で使うことも想定されているようだが、自分でメロディをプログラムして鳴らすような使い方はできないみたい。

このキット、お値段も比較的安価な部類であり、完成後の満足度も高く、青少年の半田付けの練習には最適。小学校高学年くらいの夏休みの工作ネタとしてもオススメできる。

なお、このオルゴールには姉妹品としてスーパーメロディICキットというのがあって、今回のキットと同じ16bit D/Aコンバータで、同時発音数は最大8和音だそうだ。公開されている動画で音を聞いた感じだと、MIDI音源というよりFM音源サウンドに近い印象。LEDはナイトライダーのように流れるタイプで、PICで制御している模様。いずれ機会があれば作ってみたい。

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このページは、にがが2010年6月24日 20:06に書いたブログ記事です。

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