水層照明の自動化改造

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先日製作した金魚の水槽用照明だが、実際使ってみると点けたり消したりするのは意外と面倒であり、消し忘れて深夜まで点灯していることもあった。毎日バラバラの時間に点灯していると生体のリズムも狂うし、消し忘れはコケの発生にも繋がるらしいので当初より構想していた24時間タイマーによる自動化改造をすることにした。

24時間タイマーの回路はPIC関連のサイトを検索してこちらを利用させて頂いた。7セグLED4桁による24時間表示の時計に5つのon/offタイマーが付いているものだ。このタイマー回路の出力は1chでon/offのみ。ここにリレーを接続して直接電源のon/off制御しても良いのだが、先日製作したLED調光回路は設定1から3のボタンを電源ボタン代わりに使うことができるのでこれを利用することにした。こうすると電源offの時間帯に好みの点灯パターンを設定することも可能になる。

このタイマーの出力信号は、onでHレベル、offでLレベルになる仕様。これをLED調光回路に繋げるためには、on/offが切り替わる瞬間を検出して一瞬のパルスを発生させればよい。このための専用ICとしてTC4538(74HC4538でも同じ)を利用した。

TC4538は入出力が2系統ある。片方にタイマー出力がLからHレベルになった瞬間に10msのパルスを発生させるようにして、負論理出力をLED回路の設定1ボタンに接続、もう片方はLレベルになった瞬間にパルス発生させるようにして同様にLED回路の設定2ボタンに接続した。これでon時間帯は設定1のパターンで点灯、off時間帯は設定2のパターンで点灯(消灯)となる。

とりあえず出来上がったのがこれ。タイマーもLED調光回路も1枚の基板(ICB293G)にまとめている。操作性と見た目の美しさも考えてなるべくシンメトリックに部品を配列した。上半分がタイマー回路で下半分がLED調光回路になっている。ケースは共立エレショップで扱っている汎用の透明プラケース。

ちなみに、前回製作時はLEDのスイッチングにトランジスタアレイを使ったが、結構発熱するようなのでFET(2SK2232)に付け替えた。2mm厚のアルミ板を切り出してヒートシンクとし、FET3つをネジ止めしている。電流もMAX150mA流せるように電流制限抵抗の値も見直した。

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タイマー回路のアップ。タクトスイッチは例によってリベットを介して押せるようにしている。
なお、製作当初4MHzのクリスタルが手に入らなかったのでセラロックを使ってみたのだが、毎日時計が5分以上進んでしまってダメダメであった。1週間に30分も進んでしまっていてはとても実用にならない。適当にジャンク基板を漁ってみたところ、運よく故ディレクTVチューナー基板に載っていたのを発見したのでチップコンデンサとともに発掘して差し替えている。これでほとんど狂うことがなくなった。

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半田面はこんな感じ。1枚の基板に全部収めるために密度はそれなりに濃くなってしまい、電源ライン以外はほとんどジュンフロン線による空中配線。7セグLEDは秋月電子の特売品を使ったが、ダイナミック点灯用を使えば少しは配線がラクになる。

一応モデラーの端くれなので操作ボタンが分かるように水転写デカールを作成して塗装も行った。デカールはモデラー御用達のALPSのマイクロドライプリンタMD-5000を使って特色ホワイトでプリントしている。最近はインクジェットプリンタでデカールを作るキットもあるようだが、白文字のデカールはこのマイクロドライプリンタでしか作れない(はず)。文字は左右反転して印字して裏張りしている。塗装はガイアカラーのクリアブラックを裏からエアブラシで塗った。クリアブラックは結構厚塗りしたつもりだが、元が薄い塗料なのでこの程度の透明度はある。塗装したことで落ち着いた雰囲気になり、ありがちな自作品ぽさが少し薄まった感じがする。

現在実用しているが、誤動作することはなく毎日確実に決まった時間に点灯してくれている。製作はちょっと面倒ではあったが、見た目も性能も満足の行くレベルに仕上がった。いずれは自動給餌システムにも応用したいと考えている。なお、LEDは性能限界の各色150mAで常用するとそれなりに発熱するが、アルミ板のヒートシンクのおかげで触れる程度で済んでいる。しかし、FETがかなり発熱するようで、ヒートシンクが触れないくらい熱くなる。FETの耐熱限界が150℃なので余裕はあるだろうが、精神衛生上好ましくないので通常は70~80%程度で運用することにした。

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肝心の水層の中身といえば、先日縁日の金魚すくいの和金が1匹増えて、現在4匹体制となっている。水草の育成も研究中で、液肥として微粉ハイポネックス100倍希釈液+メネデール投与を試行している。

余談だが、24時間のタイマーコンセントは電気屋に行けばデジタル表示付きのものが2000円代で売っているし、機械式のものなら1000円くらいで買えるので、普通の人は普通にタイマーコンセントを買うべきだと思う。

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このページは、にがが2010年9月29日 00:06に書いたブログ記事です。

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