昨年より開発していたレトロゲーム機用赤外線コントローラ「猫の手リモコン」シリーズは趣味の範囲でM.A.D.社に製造・販売をお願いしていたが、M.A.D.社の本業が忙しいらしく、今後基板の新造や量産をお願いするのが難しくなってきた。個人的には製品としての量産とか収益とかは興味の対象外ではあったが、このまま埋もれてしまうのも忍びなく、自分でやれる範囲で作って「家電のKENちゃん」さんを通じて委託販売してみることにした(双方にコンタクトを取って了解済み)。
とりあえず猫の手1号(MSX受信機)と3号b(SFC-PAD内蔵)、3号c(PS-PAD内蔵)の基板はM.A.D.社設計のものがあるが、2号(MSX/MD-PAD送信機)と4号(SFC受信機)の基板設計が手付かずだったので、重い腰を上げて基板設計をやってみた。KiCadはトラ技で2回(2016.7月、2017.10月)特集が組まれていて、これに収録されているチュートリアルの動画で一通りの手順は覚えた。概念とフローが分かってしまえば、特別難しいものではなく、約1週間で「猫の手4号」の設計と発注が完了した。
基板製造業者はElecrowとFusionPCBで検討したが、Vカットが追加料金不要らしいFusionPCBの方にしてみた。基板の配列は、pcbnewを単独で起動し、表示をOpenGL(3D)に切り替え、ファイル>ボードを追加で適当なところに置き、右クリックで「配列の作成」を選択して基板サイズの間隔で並べればOK。Vカットの指示は基板外形のレイヤーに書き込めば良いとのことで、適当に線を引っ張って矢印と文字を作成した。
この状態のガーバーデータを出力して、FusionPCBにアップロード。その場でイメージを確認したのがコチラ。FusionPCBは2017.12月現在SALE中らしく、10x10cm以下の基板5枚で7.9$(しかも送料込み)とバカみたいに安い。1枚の基板に3×4で面付けしたので、60個分の基板で1000円以下。初めての発注なので何かやらかしていなければ良いが、失敗しても大した痛手でないのは有難い。
引き続き、猫の手2号の基板も設計。コチラはほぼ1日でできた。仕上がりのイメージを3Dビューで確認できるのが素敵。
コチラの基板は10x10cmに5×2で面付けできるから、50個分で1000円以下。こんなにお手軽で安く基板が作れるのなら、チマチマ配線する人もいなくなるよなぁ…。