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復活!FX-702P

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先日復活に失敗したポケコンFX-702Pの修理に再チャレンジした。このポケコンはマイコンブーム初期の1982年に兄が購入したもので、創刊後間もないベーマガのプログラムを打ち込んでよく遊ばせてもらった。一番印象に残っているのが1982年7月号の「ATTACK INVADER」というゲーム。タイトルからはシューティングゲームを思わせるが、グラフィック画面を持たないFX-702Pでまともにシューティングができるはずもなく、実際は「もぐら叩き」風のゲームだった。画面に表示される文字列のパターンに応じてキーを叩くだけであるが、これでも当時は面白いと思ったものだ。

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このFX-702P、1983年に兄が海外に留学した際に、暇つぶしにいいだろうと気を利かせて航空便で送ってあげたのだが、それが災いしいてか壊れてしまった。フリーエリア1680ステップ(FX-702Pはメモリの単位がbitやByteではなく「ステップ」)のうち、およそ半分を超えてプログラムを打ち込むと、それまで打ち込んだプログラムが破壊され、メモリーの内容が滅茶苦茶になるという症状だった。輸送時の衝撃で壊れてしまったのだと思われ、持ち主の兄からは「頼んでもいないのに余計なことをするからだ」と怒られてしまった。それ以降は専ら自分が暇つぶしのBASICプログラムを自作するのに使っていたが、うっかり禁断の容量を越えてプログラムを打ち込んでしまい、労力を無駄にすることもしばしばだった。

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その後JR-100やMSXに移行したことで使わなくなり、しばらく実家の物置に保管してあったものを一昨年発掘してきた。物理的な衝撃で壊れたのであれば、半田割れが原因ではないかと考え、すべてのフラットパッケージのチップの半田付けをやり直したり、電解コンデンサ、タンタルコンデンサの張替えも行ったのだが、直らなかった。

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メイン基板を調べてみたが、独立したCPUやROMが見当たらなかった。これらは4つのLCDコントローラHD4319A02/03に含まれているようだ。基板は両面スルーホールだが、設計が未熟なのか一部のピンがフレキケーブルで結線されている。当然これらの断線も疑ったが、問題は見つからなかった。

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こうなるとメモリーチップの不良が疑わしくなってくる。サブ基板に4個載っているNECのμPD444Gという52pのQFPの石がSRAMのようだ。奇妙なことに上下の合計26pだけが基板に半田付けされており、左右の26pは基板にパターンが走っているにも関わらず半田付けされていない。FX-702Pのメモリ空間は、初期状態でフリーエリア1680ステップ+変数領域208ステップなので合計1888ステップ。メモリチップは同じものが4つ使われているので1個につき472ステップの容量があると思われる(ワークエリアのことはこの際考えない)。データシートを探したが、あまりに古いチップのためか発見できなかった。類似型番のμPD444無印のものは発見でき、普通の1024x4bitのSRAMであることは分かったが、ピンの数は違う。とりあえず適当なSRAMに張り替える方向で解析してみることにした。

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通常のSRAMであれば、アドレス線、データ線が共通ラインとなっており、CPUが8bitならば、8本のデータ線が4本ずつペアのSRAMに振り分けられているので、ピンアサインはある程度推測が可能。他にSRAMには/CS,/OE,/WEの信号もあるが、数本程度であれば試行錯誤で解析することも可能だろう。ということで、μPD444Gのパターンを追いかけてみたのだが、まったく予想とは異っていた。どうもFX-702PのCPUは4bitであり、アドレス線もデータ線もすべての石で共通となっているようだ。その上謎のID設定ピンのようなものもあり、普通のSRAMとは異なる印象だった。ネットで検索してみたところ、同じカシオのPB-100系ポケコンでは、「同期SRAM」というのを使っており、アクセス方法も通常のSRAMとは異なり、置き換えは不可能ということが分かった(参考リンク:Vintage programmable calculators)。おそらくFX-702Pも同期SRAMなのだろう。

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こうなったらSRAMを部品取り機から移植するしか道はない。幸いオークションで液晶が割れていると思われるジャンク品を500円で落札できた。動作確認してみたところ、液晶がお漏らしをしているものの、表示は可能で一見動作も問題ない。しかし、プログラムを入力したところ、残り800ステップを切ったあたりでデータが壊れてしまった。あろうことか元々持ってた機体と同じ故障モードではないか!

しかし、よくよく検証すると2台の故障は少し症状が異なることが分かった。元々持っていた方(1号機)は、プログラムが壊れる際、パスワードロックがかかってLIST命令を受け付けなくなる。以後は他のP1~P9のプログラムエリアに入力した場合もその都度パスワードロックがかかる。ジャンク機(2号機)のほうは、メモリ化けが発生するもののパスワードロックはかからない。この違いを利用して原因の切り分けを行うことにした。

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FX-702Pでは、メイン基板とSRAM基板は別になっている。どちらに原因があるのか明らかにしておくために基板をスワップしてみたところ、SRAM基板に依存した症状が再現された。よって故障の原因はSRAM基板側にあると確定。前半800余ステップは問題なく動作するので後半800ステップを記憶しているSRAMが壊れていると思われた。SRAMには基板にシルク印刷でABCDと名前が振ってある。おそらく下位アドレスから順番にABCDと名づけるだろうと考え、死んでいるSRAMは1号機、2号機ともにCだろうと推測した。逆に上位アドレスからABCDだとするとBが死んでいる可能性も考えられたため、2号機のBを1号機のCへ移植することにした。予想が外れても、1号機Cを2号機Bに移植することで簡単に再検証が可能だからだ。

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SRAMの取り外しにはパターンを痛めないようにサンハヤトの表面装部品取り外しキット(低融点半田)を使った。この取り外しキットは定価4,967円と高額なのが難点だが、使い終わった半田を画像のような極細ピッチのICの足に吸い取って保存しておけば10回くらいはリサイクルが可能だ。使い回して普通の半田が混ざると徐々に融点が上がってやりにくくなるのでそうなったら新しい半田に替えれば良い。ちなみに鉄道模型のホワイトメタル接合用に低融点半田が出回っており、これもIC取り外しに使えるという話を聴いたことがある。こっちのほうが安価なのでいずれ試してみたいと思う。

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メモリチップ移植の結果は一発でビンゴ!すべてのメモリを使い切るまでプログラムを入力してもデータ化けが発生しなくなった。

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ちなみにAとDのみSRAMが載った状態で2号機を動かしたところ、起動直後のフリーエリア表示は1680ステップのままだったが、プログラムを400ステップ余り入力した時点でおかしくなった。次にAとBのみにSRAMを載せて検証してみたところ、800ステップ余りを入力したあたりでおかしくなった(パスワードロックもかかった)。やはりメモリチップはABCDの順で埋まるようだ。

勢いで、もう一台FX-702Pのジャンク(3号機)を入手してしまったのだが、こちらは筐体が黄ばんで傷ついていたものの動作は完全だった。比較的綺麗だった2号機のガワに3号機の中身を移植して、最終的には完全動作の美品を2台でっち上げることに成功した。SRAMを剥ぎ取った2号機は使い物にならないが、まだ2枚のSRAMチップは生きているので、今後の部品取りとして保管しておこう。

結局故障の原因は2台ともメモリ不良だったわけだが、物理的な衝撃でこのような壊れ方をするとは考えにくい。おそらくメモリチップの品質にバラつきがあり、一部のメモリに時限爆弾が仕掛けられていたようなものだったのだろう。その炸裂のタイミングがたまたま海外に送付した時と重なっただけで。ということで26年来の濡れ衣を晴らすことができたので、事の顛末を兄に報告したところ、本人はまったく未練も無い様子で一言。「大切に使ってくれ」。

前回PICをプログラムして連射回路を作成するテストを行ったが、これはファミコンに手持ちのジョイスティック「XE-1 ST2」を接続するためのものであった。当初はファミコン本体にアタリ仕様のジョイスティックコネクタを増設するつもりだったが、ハードオフでファミコン用のジョイスティックが手に入ったため、これを利用して外付けのコンバータを作成する方針に変更した。

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捕獲したのはアスキースティックL5。ハードオフでジャンク扱い315円だった。これはRPGを攻略本を見ながら片手で遊ぶために開発されたものらしいが、それ以外の用途に使う分には操作性は微妙らしく、ファミコン末期にはゴミみたいな値段で投げ売られていたという話もある。コントローラのレビューサイトを見ると、操作性については賛否両論のようだ。今回捕獲した個体のガワはセロテープの糊でベトベトになっていたが、欲しいのは内部のICとコネクタだけなので気にしない。

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中を開けてみると、ボタン入力のパラレル信号をシリアル信号に変換するIC「4021」と集合抵抗が入っていた。集合抵抗で4021の各入力ピンがプルアップされており、せっかくなので基板を切り取って活用することにした。

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変換アダプタのケースは以前に観賞魚用サーモスタットを製作したときにバラして使ったACアダプタのケースを流用することにした。この中にピッタリ納まるサイズで基板を切り出し、その際切断されたパターンはスズメッキ線で補修しておいた。

PICは前回12F509を使ったが、今回は12F629を使うことにした。12F629は値段が安いだけでなく高機能化されており、プログラムにより入力ピンをプルアップすることもできるため、外付け部品を減らせるメリットもある。12F509同様に内部発振できるので外付けのオシレータも不要。

今回のアセンブラソースはこちら(HEXファイルはこちら)。基本は12F509で作ったソースの流用だが、12F629は機能アップした分の設定が必要となる。具体的にはコンパレータの無効化やプルアップ抵抗の設定等の初期設定ルーチンの変更をした。このあたりはPICの方言みたいなものなので、その都度調べて書き直す必要がある。

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今回入出力ピンの設定は、4021のトリガ入力ピンの配列に合わせてアサインを変更している。4021の裏側にPICを貼り付けて配線を極力減らすためだ。変更後の回路図はこのようになった。トリガBに割り当てたGP3だけは内部プルアップができない仕様なので、GP5のトリガAと共に外付け抵抗でプルアップしている。

尚、スタート、セレクトボタンは必要に応じて本体の1コンのボタンを使う仕様。どうしても必要であれば、4021の13p,14pをGNDに落とすプッシュスイッチを付ければよい。


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組み込んだ様子はこちら。Dサブコネクタ、中点OFFの6pスイッチ、4021基板を詰め込んだらギチギチになった。Dサブコネクタはケースにルーターで溝を掘ってはめ込んでいる。PICの1,3,7pを直接4021の裏側に半田付けするようになっている。ちなみにこの画像ではPICの5p,6pが抵抗でプルアップされているがこれは内部プルアップをしていない旧バージョンのプログラムで作ったため。

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完成。画像では分かりにくいが、例によって6pの中点OFFスイッチを利用することで、連射OFF、秒間10連射、20連射の切り替えができる。
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アタリ仕様のジョイスティック「XE-1 ST2」を繋げてみた。これは15年くらい前にハムフェアの電波新聞社ブースで入手したものだ(たぶん不良在庫処分品)。使ってみたところ、ゼビウスで20連射はオーバースペックのようでうまくシンクロしなかったが、スターフォースの20連射は問題なし。連射が必要な局面でのボーナスが楽勝で取れるようになった。

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ちなみにXE-1 ST2はメガドライブで使える「SEGA SERIESモード」を持っており、このモードだとスタートボタンが使えるようになる。なぜかメガドラにないはずのセレクトボタンもあるので(どういう仕様なのかよく分からないが)、これらを活用してファミコンに繋げられればさらに便利になりそうな気がする。気が向いたらPICを張り替えてバージョンアップするかも。

いまさらMIDIとSSD

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自分は高校の頃から10年くらいピアノを独学でやっていたのだが、きっかけは友人がゲームミュージックをキーボードで弾いていたのを真似したくて、ヤマハのキーボードPSR-12を小遣い貯めて購入したことだった。家電店の展示品を29,800円で購入したと記憶している。タッチセンサーやMIDI端子も持たない安物のキーボードで、今聞いたらショボいFM音源サウンドなんだが、ゲームミュージックを弾くには丁度良かった。これでスペースハリアーやハングオンなんかを弾いていたのだが、そのうちにピアノの曲を弾きたくなって幼稚園の頃に途中で投げ出した「こどものバイエル(上巻)」(同じものが今でも売っている)を引っ張り出して習得し、「エリーゼのために」に挑戦。しかしキーボードの49鍵では全然足りなくて、親に泣きついてKAWAIのデジタルピアノPW250を買ってもらったのであった。滅多に物を買ってくれるような親ではなかったのだが、デジタルピアノはさすがに小遣いで買える値段ではなく、真面目に練習しているところを見せたところ認めてくれたのだった。PW250はKAWAIのWEBサイトによると、1986年発売で定価は21万円だったそうだ。デジタルピアノ黎明期の製品であり、ハンマーアクションのないヘコヘコな鍵盤と貧弱な音源ではあったが、MIDI端子が付いていたので外付け音源Roland SC-33を繋げて大学卒業まで使っていた。SC-33は音色数が少なめでPCに繋ぐ音源としては力不足ではあったが、音色選択ボタンが使いやすく、リアルタイム演奏に使うには最適だった。

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その後就職し、貯めた給料を投じて1999年に購入したのがクラビノーバCVP-103だった。10年落ちとなった今、このモデルは中古で6万円程度で取引されているようだが、買った当時は26万円くらいした。ハンマーアクション鍵盤やリアルな音源、FDDによるMIDIデータの読み込みや演奏データの保存など、デジタルピアノはもうこれ以上は進化しないところまで来たと考えて購入したのだった。FDDは時代遅れになってしまったが、鍵盤のタッチや音は練習用としてなら今でも十分に使えると思う。なお、不要になったPW250は後輩のK君に音源付きであげてしまった(押し付けたともいう)。ここ数年はすっかりピアノもご無沙汰になってしまい、部屋の片隅でホコリをかぶっていたのだが、子供がピアノを習い始めたため活用されることになった。CVPシリーズのクラビノーバは自動伴奏などのキーボード的なお遊びもできるデジタルピアノで、XG音源やMIDI鍵盤としても使える。せっかくなので余っているノートPCを接続してMIDIプレーヤーとして使えるようにしてみた。

今回のPCは大昔DO-夢で購入した富士通のMFノート645MF6C/W。Tridentのビデオチップを使ったもので、マザーは以前にネズミーPCで使ったものとほぼ同じ。CPUはセレロン450MHz、メモリはPC100のSO-DIMMなのでせいぜい128MB。今となっては非力なマシンだが、Windows MeをインストールしてMIDI専用機にするには十分だろう。ただ、いくつか不満点が出たので改造することにした。

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不満点としてはまず、液晶がSVGAの800x600ドットで狭く感じられる点。ちょうどお絵かきPCでマザーを抜き取ったMF8/Xの12インチXGAパネルが余っていたのでこれを入れることにした。元々付いていたのは鳥取三洋のTM121SV-02L04C。入れ替えに使うのは日立のTX31D73VC1CAA。幸い外形寸法とネジ位置は同じだったが、コネクタの位置と形状が異なるので手配線を行った。Peterさんのサイトを参考にしたが、やったことはほぼ一緒。

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まず、フレキについていたJAE20pコネクタを取り外し、LCDパネルについていたフレキをハサミで切断したものに手配線した。フレキに直接半田は載らないので、適当な部分をアートナイフで削って銅箔を露出させた上で半田付けしている。LVDS 1ch 6bitの配線だが、差動信号はワイヤーを等長とし、ツイストペアで配線した。

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このようにLCDのコネクタ位置に合うようにワイヤーを引き回したのだが、コネクタの接触が甘いようなので、直接LCDの制御基板に半田付けしたほうが良かったかも...。ちなみにこれだけではマザーがXGA信号を出してくれないのだがPeterさんのサイトに記載されているようにフレキのマスキングとパターンカットを行ったところうまくいった。

次に、思ったよりHDDの回転音が気になるのでソリッドステート化することにした。以前にお絵かきPCに使ったときにプチフリーズ問題が多発し、実用性に難ありのEeePC用のMLC 8GBのSSDを取り外して流用することにした。これにWindows MeをインストールしてヤマハのシリアルMIDIドライバや、プレーヤをインストールして、ポートリプリケータのシリアルポートから自作のケーブルを介してクラビノーバと接続した。CVP-103にはミニDIN8pのPC端子が付いているので、ケーブル1本で双方向通信が可能だ。

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ヤマハのMIDIデータ販売サイトで一曲あたり1分30秒の試聴が可能なのでいろいろ聴いてみた。有料なだけあって出来のよいデータが揃っているのだが、1曲210~315円は割高に感じる...。かつてNIFTY-SERVEのFMIDIDATフォーラムでJASRAC管理曲は1曲あたり数円の接続料で合法的にダウンロードできたことを考えるとなぁ...。あそこにアップされていたのはアマチュアの作品だったが当時はMIDI文化も盛んで、出来の良いデータも一杯あったのだが。

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面白いのはヤマハの「ひいチャオプレーヤ」。MIDIデータを読み込ませると楽譜にしてくれて、それをなぞるように再生される。鍵盤を叩くとPC画面に反映され、カラオケのようにどれだけ元データに近い演奏ができたか採点をすることもできる。表示される楽譜を綺麗なピアノ譜にするためにはソレ用の決まりごとを守ったMIDIデータを用意する必要があるようだが。

ちなみにこのようにMIDIデータ再生機として使ってみると実用上問題になるようなプチフリーズは発生していない。MIDIデータなんてのはせいぜい数10kB程度なので低速なSSDでもこういう使い方なら意外と行けるのかも。とりあえずしばらくMIDI専用機として使ってみるつもりだが、できれば譜面台そのものをLCDモニタ化して、「クラビノーバPC」を作ってみたいような気もする。そのためにはコンパクトでSVGA以上のLCDパネルが必要だが、気が向いたら探してみよう。

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なお、お絵かきPCには新たにBUFFALOのEeePC専用SLC 16GBのSSD「SHD-EP9S16G」を2.5インチIDE化して内蔵させた。ヤフオクで比較的安かったので購入したものだ。今時のSSDに比べると容量も小さく、アクセス速度は遅いのだが、一応メモリチップがSLCなのでプチフリーズ問題は大分マシになっているらしい。

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配線は前回同様にジュンフロン線でチマチマやっている。IDEなのでワイヤーは等長が基本。そのせいでスパゲッティ化しているが、このように配線すると応力が半田付け部位に集中しにくくなるので断線の予防には効果的、などともっともらしく言ってみたり。電源は3.3Vのレギュレータをピンヘッダコネクタに取り付けている。消費電力も低そうなのでヒートシンクは使っていない。

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Windows Xpをインストールしてベンチマークを取ってみた結果がこちら。SLCチップを使っている割には4kBの細かいファイルの書き込みは想像以上に遅く、前回プチフリが多発したMLC 4GBの3倍弱でしかないのだが、意外とプチフリはあまり気にならないレベルだった。

お絵かきPC完成

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HDDをSSDに置換してお絵かきPCが完成した。

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実は前回配線したままのSSDはMFノートで認識に失敗していた。BIOSレベルで見ると、slaveに繋いでいるはずのCD-ROMドライブもロストしていることから、SSDのmaster/slaveの設定に問題があると考えた。IDEのmaster/slaveの仕様だと、ドライブのCSEL信号がPCのCSELとつながっていればmaster、繋がっていなければslaveとなるようだが、PC側のCSELはGNDに落ちているので、実質CSELl=GNDならmaster、CSEL=openならslaveとなるようである。

ところが、MFノートのフレキではCSELが結線されておらず、そのまま繋いだだけではCSEL=OPENとなってしまい、CD-ROMドライブと競合してしまうようだった。そこでSSDのCSELをGNDに配線してmasterと明示するようにしたところ、無事に認識した。

交換前後でパフォーマンスを比較するために、CrystalDiskMarkをしてみた。元の10GBの2.5インチHDD(東芝)での結果が以下。

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で、SSDに変更後はこちら。

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やはりwriteのパフォーマンスは大幅に落ちているが、readは比較的速いようだ。気になるプチフリーズだが、残念ながら特定のソフトの起動時に数秒間マウスのアイコンが砂時計になる現象が発生している。ただし、子供用の知育ソフトは動作中にディスクアクセスするようなものは稀なので、ソフトを立ち上げた時のプチフリにさえ耐えれば、途中で邪魔されるようなことはなさそうだ。無音でHDDより発熱が少ないメリットは大きいと思われ、プチフリについては我慢することにした。2000円でこの結果なら成功といって良いかな。

その後いくつかのアプリケーションで確認したところ、立ち上がりの時に何らかのファイルの書き換えをしているものがあり(特にスポンサーとしてWEB広告を表示するタイプのもの)、その際30秒ほどのフリーズが発生することが判明。10秒程度なら我慢もできるが、いくらなんでも30秒は長すぎる。こんな長いフリーズが発生してしまうのでは、このSSDをシステムドライブとして使うのは厳しいと言わざるを得ない。CrystalDiskMarkの結果が示すように細切れのファイルの書き換えは苦手のようなので、このSSDはアプリケーションやデータの格納領域として使うしかないのかも。

とりあえず悪あがきとして、メインメモリ256M化と、FAT32での再インストールを試してみたいとは思うが...。

EeePC専用SSDのIDE化

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前回の話題で検討課題だったお絵描きPCのゼロスピンドル化のため、最近何かと話題のSSDについて市場調査してみた。現在出回っているものは、容量32GB~64GBが主流のようで、お値段は1~1.5万円程度。これに入れ替えれば手っ取り早く無音化できるが、子供用PCに使うには無駄に容量が大きすぎるし、コストも掛かりすぎる。

他にはコンパクトフラッシュ(CF)カードをIDE化するという手段もあるが、そのためにはそこそこ高速なCFが必要になるらしい。ヨソのサイトで実験されていた結果を総合すると、実用的に使うには最低でも233倍速のCFが必要で、300倍速以上あれば文句無し、ということらしい。ただし、倍速表示はあくまでも目安で、モノ(CFに内蔵されているコントロールチップ)によって実効速度が変わるらしいので、バクチ要素も強い。実際に233倍速以上のCFの市場を調べてみると4GBで2000円弱、8GBで3000円弱とそんなに高いわけではないが、300倍速だと、4GBでも4000円超とそこそこのお値段。これに加えてCF→IDEアダプタが1000円くらい。そんなに高額ではないのだが、買ってみないと実効速度が分からないし、できればジャンクでなんとかしたいので二の足を踏んでしまう。

そこで、ヤフオクでSSDを検索してみたところ、EeePCの専用SSDが低容量で比較的安価に出回っているようだった。4GBで1000円、8GBで2000円程度が相場のようだ。基本的にEeePC専用スロットでしか使えない仕様ではあるが、使われている信号は普通にIDEのようなので、コネクタ変換すれば使えそうな感じ。ということで8GBのものを2000円で入手してみた。これならネタとして面白そうだし、失敗してもそんなに痛い金額でもないだろう。

後から調べて気づいたのだが、このEeePCのSSDって、アクセス速度が遅くてプチフリーズとか言われる現象が多発するらしく、特に8GB版は使われているメモリが遅いらしく起動ドライブには向かないとか。先によく調べておくべきだったかも。まぁ、お絵描きPCのIDEはATA33で元々遅いので、意外と実用できるかも知れない、と気を取り直して配線してみた。

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入手したのはEeePC 901に内蔵されていたもので、メモリチップはSAMSUNG KGAG08U0M。コントロールチップはPHISON PS-3006-L。IDE化するためには2mmピッチのピンヘッダコネクタ(オス)が必要で、これには死亡した2.5インチHDDのコネクタを利用するのが定石だが、あいにく手元に無かったので、やむなく適当なジャンク基板に載っていたコネクタを基板ごと切り出して利用。コネクタの実装面でGNDパターンが何カ所か繋がっていたので、一旦ピンを全部引き抜いて基板から外し、パターンをルーターでカットしてから再度装着するという手間のかかることをしている。しかも44pの長いコネクタが無かったのでやむなく2分割になってしまった。配線は電源ラインを除き、ジュンフロン線を使った。なお、このSSDは電源に+3.3Vを必要とするので、3端子レギュレータで電圧変換している。カードエッジコネクタの金メッキ接点に直接半田付けしてしまったので、もう後には戻れない。なお、コネクタのピンアサインなどはこのサイト「EeePCでブログ更新」を参考にさせて頂いた。ピンアサインの該当記事はここ

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とりあえず、全結線して電源を繋いでIDE→USB変換ケーブルに挿し、デスクトップPCに繋いだらディスクドライブとして認識した。デバイス名はASUS-PHISON SSDとなるようだ。

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WindowsXpからフォーマットもちゃんとできた。
試しに適当にファイルを読み書きしてみたら問題ないようなので、CrystalDiskMark 3.0で速度チェックをしてみた。

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writeが遅いような気もするが、readだけで見ればATA33のインターフェイスに繋げるドライブとしては悪くないように思える。実際プチフリーズが現れるのかどうか、OSをインストールして試してみたいが、今日は時間切れになったのでまた後日。

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